「馬鹿っ!」

引っ叩いてやろうと振りかざした手は易々と彼に掴まれてしまった。

「そう怒るなって。」

世界最強のこの男を叩くなんて事、出来るとは思わなかったけど、どうしても許せなかった。自分の手を戻そうともしっかり掴まれている手はびくりとも動かなかった。目の前の男を睨みつけても微笑んだその表情を崩すことすらない。

「クレアなんて大嫌い!」
「嘘吐くなって。じゃあ何でそんなに怒ってるんだ。」
「知らない!」

私が怒ってる理由なんてクレアもわかってるくせに。嫉妬深い私はクレアが女の人と居るのを見るだけで嫌な女になってしまう。それなのにわざと彼も楽しそうに女の人と話すのだ。そもそもこの男が女好きなのがいけない。醜くて黒くてぐるぐるした靄の様なこの気持ちは自分でも嫌いなのに、クレアは何故か嬉しそうに笑う。

「拗ねるなって。俺が好きなのはお前だけだ。」

腰を引き寄せられ、クレアとの距離が零になる。

「愛してる。」

深く口付けられ、私の機嫌はそれで直ってしまうの。

「私も、」




きらいきらいだいすき




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20100327〜20121222
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