ああ、どうしようか。
かれこれこの体制のまま10分が経とうとしていた。
この体制というのが、積み上げられたコンクリートブロックの上に座っているグラハムが私の腰にしがみついている。
急に抱き着いて来てびっくりしたし、お腹はグラハムの頭があって何だかこしょばいし、私は立ったままで疲れてきたし、声掛けても反応ないし、もういい加減離して欲しいんだけどなぁ……。
「ねぇグラハム、どうしたの?」
もう何回目になるかわからない問い掛けをした。
「……悲しくも嬉しい話をしよう。」
落ち着いたのか、やっと返事が返ってきた。悲しいんだか嬉しいんだかよくわからない話をしてくれるらしい。
「一週間もaに会えなかった!しかも何の連絡もなく探しても見付からない!aの身に何かあったのではないかと俺は気が気じゃなかった!」
なんだ、寂しかっただけなんだ。
そう思うと何だか可愛く思えて来て、自然とグラハムの頭を撫でていた。さらさらの髪の毛が気持ち良くて口元が綻んだ。
「でもaは無事にまた俺に会いに来てくれた。俺は嬉しくて嬉しくて仕方ない!今なら抱き着いても許される気がする!」
「あはっ、もう抱き着いてるじゃん。」
「そうだった!ならば今なら何をしても許されるのではないだろうか!」
そう言いながら腰にあったグラハムの手がスカートに伸びて来た。
「調子に乗るなーっ!!」
思いっ切り頭を殴ってやった。勿論グーで。
「か、悲しい話だ……!」
私のパンチなんかじゃ全然ダメージ受けないくせに。うずくまってるのは、いじけてるんだろうなぁ……。
……、……仕方ないなあ、もう……。
「ごめんね、グラハム。」
心配掛けてしまったようだし、殴った頭を撫でると、その手を取られ唇をグラハムのもので塞がれた。
びっくりして固まっていると、
「全然気にしてないぞ?」
と、にやりと笑われた。
ちょっとは気にして欲しいんですけど!
……でもこのくらい許してやろうと思ってる自分も居たりするのです。
愛は唇で伝えて
20090327
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