鍵をかけられていた扉を開けるとそこには一人の女が横たわっていた。手錠を付けられ、拘束されたその姿は何とも痛々しい。
彼女を監禁している人物を私は知っている。彼女の世話を私に言い付けた人だ。

「……シャム?」

私に気が付いて体を起こした彼女は、大分と元気になってきたようだ。この間迄は食事を与えられず、あのまま放っておいたら死ぬのも時間の問題だった。食事と引き換えに彼女が飲んだのは不死の酒だったのか……。ここまでしてヒューイ様の望む結果になったのだろうか。
それとも心を手に入れるのを諦め、双子の片割れのあの水を飲ませたのだろうか。……見た所ヒルトンになった様子はない。
それとも……。

「aさん、食事です。」

豪華とも質素とも言えない料理が並んだトレイを置いた。

「有難う、シャム。」

体は元気を取り戻しつつある彼女だったが、反対に心は徐々に病んで行っているようだった。時が経つにつれ、この部屋から出られない事を悟って行ったのだろう。ヒューイ様も人を愛するのが下手な方だ。aさんが笑わなくなってしまったのも気付いているでしょうに。

「……此処から出たいですか?」

問うと愚問だと言うように眉を顰めた。


「出してあげましょうか?」




う一度見たくて




20090728
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