目の前に居るこの男はどうしてこうも恋愛に疎くて奥手なんだろう。
「なぁa、エニスは何て言うと思う?」
「エニスなら喜んでOKするわよ。だからさっさと行って来なさいよ。」
この男、フィーロは愛しいエニスをデートに誘おうとしているのだが、たかがそれだけで渋っているのだ。
フィーロはエニスの事を何時も私に相談して来る。幼なじみのクレアでもラックでもなく、ただのアルヴェアーレの店員である私にだ。まあ仲は良いし、男同士じゃそんな話しないのかもしれないけど、他の女の人にも相談をしているのを見た事がない。
「……フィーロはどうして私にエニスの事を相談するの?」
思わずそんな事を聞いてしまったけど、それは疑問に思って当然の事よ、ね……?
「女友達で俺の本心を素直に言えるのはお前くらいだ。」
友達、か……。
「……そうね、私もフィーロには嘘を吐けないわ。」
そんなわけないじゃない。私は一番大事な事を言っていない。嘘を吐いていると言っても良い。だって言えるわけないじゃない。エニスの事を愛おしそうに話す貴方には一生言えそうも、ない。
私の気持ちに気付かない貴方なんて大嫌い
20091012
戻る
main
TOP
ALICE+