数年振りに会った彼女は変わらずとても美しくて思わず見惚れてしまった。

「お久しぶりです、a。」
「久しぶり、アイル。」
「……マイザーと読んで下さい。」

思い切り目を見開いた後、彼女は

「ぷっ、あはははははははははっ!」

お腹を抱えて笑い始めた。

「やだ、何、あんなに本名で呼ばれるの嫌がってたじゃない、あはっ!しかも喋り方までっ!」

あの頃は若気の至りと言いますか……思い出すのは少し恥ずかしいですね。笑われてしまうのは予想していた事ですが、だからと言ってaは笑いすぎではありませんか?ほら、笑いすぎて涙目になってますよ。

「ご、ごめんごめん。」

大分落ち着いた彼女は謝って来たが、……まだ顔がにやけている。

「aは変わらないですね。」
「マイザーが変わりすぎなんだよ。」

グレットと同い年の彼女の何処か幼い、でも力強い笑顔は相変わらず変わらなかった。彼女は私の知っているaのままなのだと、何だか安心した。

「ねぇ、マイザーはどうして錬金術師になったの?」
「それは……。」

私達が再会出来たのはお互いが錬金術師になり、同じ目的を持っているから。目的というのは殆どの錬金術師の目的がそれなので、言いませんが、彼女は私がその目的を持つのが意外だったのでしょうか。

「機会があれば、また……。」
「えー!何よ、それ!」

愛しい貴方の不老不死になりたいという願いを叶えたいからだとは言えません。

「今度絶対教えてもらうからね。」
「ええ。」

今まで以上にaとは長い付き合いになる、そんな気がした。

「さぁ、もうすぐ出航の時間ですよ。」

こうして、私達はアドウェナ・アウィス号へ乗り込んだ。




の物語




20090805
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