太陽みたい


(いつだって眩しくて、真っ直ぐ見れない)

それはまるで太陽のようで、彼女は目を細める。視線の先には彼が名字のクラスメイトを海に沈めているとこだった。恐らくまた駄洒落でも言ったのだろう。他の部活仲間達も笑っていた。磯遊びをしていたはずが気付けば海に飛び込んでいる彼等をぼんやりと浜辺で見つめながら、こういうとき男子は気兼ねなく入れて羨ましいと額の汗を拭った。
ふと目が合い、控え目に手を振ると満面の笑みで大きく彼が手を振った。まるで太陽のようだと、彼女は再び目を細める。


「名前!」
「バネさん、」


海から上がって駆け寄ってくる彼、黒羽に少し驚いて名字も彼へと寄る。


「いいの、みんなと遊んでたのに」
「名前も入ろうぜ!見てるだけじゃつまんないだろ?」


ほら、と差し伸べられた手を見つめる。それを言うためにわざわざ来てくれたのかと彼を見上げれば、先程のような眩しい笑顔でニカッと笑った。

(太陽みたい)

眩しくて、心惹かれる。太陽のような黒羽が、名字は好きだった。
ゆっくりと、黒羽の手を取る。


「バネさん、」
「ん?」
「ありがとう!」


笑って、黒羽の横をすり抜け海ではしゃぐ部活仲間達の元へと駆け出す。
手を差し出したままの状態で呆然と名字が居た場所を見てから、我に返ったように頭を勢い良くかきむしってから名字の後を追う。


「あー!もう、眩しいなー!!」
「そうだねー今日は良い天気だぁ」
「そうじゃねぇって……」
「え?」
(太陽みたいだなんて言ったら、笑われんだろーな)


変なバネさん、と微笑む彼女の後ろで部活仲間達がニヤニヤと此方を見てる姿が見えて、黒羽はバツの悪そうに顔をしかめたのだった。