あとがき


※本編のネタバレを含みますので、未読の方はご注意下さい。

「プルミエ」を最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました。本日更新の26話をもって、こちらのお話は無事に完結となりました。

最初にこのお話を思いついた時は10話くらいで終わらせるつもりだったのに、各話のプロットを書き始めたら、いつのまにか25話になっていました。それに加えて途中のお話が長くなりすぎた兼ね合いで、さらにもう1話増えるという、長い長い旅路でした。
1話を書いたのっていつだったかな…と見返してみると、なんと昨年の8月でして、1年以上もこのお話と歩いてきたんだなぁと思うと、やはり感慨深いものがあります。

前作の「ロマンティック・イミテーション」が割とシリアスなお話だったので、今回は糖分高めなものを書きたいなと思ったのと、唐突に頭に思い浮かんだ「ケーキ屋さんの女の子とプロヒーローってなんか可愛くない…?」という唐突なイマジネーションから、このお話は生まれました。ちなみにお花屋さんも可愛くてありかも?とうっすら思ったのですが「いや、ショートは花より団子ですよ」という謎解釈により、その案は棄却されました。笑

このお話は初恋をきっかけにしたヒロインの成長をメインに書いてきたのですが、1話から改めて読み返してみると、その成長っぷりに書き手が一番びっくりしています。
周りに優秀な人が多い環境で育ってきたので、なんとなくその人たちに引っ張られているような生き方をしていた彼女ですが、運命の人に出会ったことで、自分自身のなりたい姿に、ちゃんと向き合えるようになりました。もともと長女で弟の面倒はよく見ていた彼女なので、これからさらにしっかりした女性になると思います。
私の勝手な予想ですが、たぶん87%くらいの確率で、焦凍くんは彼女のお尻に敷かれます。

焦凍くんについてですが、「とにかく優しくてかっこいい。でもときどきアホ」をコンセプトにしていました。かっこよくて優しくて、ヒロインに比べると余裕もあるのですが、ベースが不器用さん(書き手の個人的解釈)なので、なんでそこでそう言っちゃうの!女心全然分かってない!みたいなこともちょいちょいあって、基本的にはハイスペックですが、完全無欠のイケメンにはあえてしていませんでした。
後半はこっちが恥ずかしくなるほどのヒロイン溺愛っぷりで、「轟焦凍はそんなんじゃない」といつかクレームが来るのではと内心ヒヤヒヤしておりましたが、おかげさまで最後までノークレームで完結できました。寛大な御心を持った読み手の皆様には、感謝しかありません。

過去イチオリジナルキャラクターが多いお話だったのですが、主人公が普通であることを際立たせるため、オリジナルのキャラはなかなかに個性的な性格を揃えたので、だから飽きることなく書くことが出来たのかなぁ、と勝手に自己分析しています。ちーちゃんと昴くんが復縁出来て、本当に良かった。

1年以上も書き続けてきたお話なだけに、まだまだ語りたいことは山のようにあるのですが、それはいずれ番外編という形で書いていければと思います。
このお話が皆様の心に少しでも残る作品となっていれば幸いです。最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

2022.09.27 すい

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