付き合ってないサトルクン
なまえさんが「すき」って伝えても「そっかありがとう」って応える気もないサトルクン
男の傷は男で埋めろって言う知人から半ば強引にデートをこじつけられたけど、なまえさんは全然楽しめないでいる
楽しそうに喋る男と並んで歩いていると突然、身体が浮くほど腕を掴んで持ち上げられて転びそうになった
驚いて勢いでもたれ掛かった方を見上げるとサトルクンで、痣になるほど腕を掴んでいるのもサトルクンで
「さと、」
「誰」
「え、」
「誰こいつ。なんで男とふたりでいるの?」
「…さとるに関係ない、」
「は?あるよ」
どっから聞き付けるのか、なまえさんが少しでも男と絡むと
不機嫌な顔をして詰め寄ってくる
もちろん恋人になったわけでもないし、なるわけでもないのに
でもサトルクンがヤキモチみたいなことをしてくれるのが嬉しくて、すきでもない不特定多数の男といる時間が増えていくなまえさん、つらいし苦しいし不愉快だけどそんな理由でやめられないのがもっとつらい
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