03:黒で生きろよ、少年


始まりは、なんてことない付き添いだと思った。

「え?外出許可もらえたの?」
「ああ!頑張って説得した!」
「イルミは?」
「アイツには言ってない。でも、親父から許可もらったんだから文句は言わせねェよ」
「ふーん。じゃあいっか!いこ!」
「すげェ楽しみ!」

―キルアが行きたい場所があるらしい。

話を聞いてみたら、とても綺麗で豪華な場所…詳細は教えてくれなかったけど、そんな素敵な場所があるらしい。そこに行きたいけど、一人じゃ恥ずかしいから、付いてきてほしい。とのことだった。もちろん私だってキルアが興味を持つほど素敵な場所があるなら行ってみたい!っていうのが本音だが、私の外出許可が下りるのか。という話になっていた。

…心配ないようだが。

「じゃあすぐ用意してこいよ!イルミは明後日まで仕事でいねェけど、万が一帰ってきた時見つかったら面倒だからな!」
「え?もう夕方だよ?今日行くの?」
「当たりまえだろ!ほら早く!」
「??…そうだね!化粧してくる!」

この時間にいって楽しめる場所ってことなのかな?イルミネーションとか?どんな場所なんだろう?
あんまりこっちの世界を探検する前に出品されちゃったから、わかんないんだよね!ワクワクする!


…この時は、ただ純粋にワクワクしていたのに。




+++


執事に町まで送ってもらい、そこからは徒歩で向かうとのこと。

「そこまで送ってもらえばよくない?」
「いーんだよ!自分達の足で行った方が楽しめるだろ!」
「(それなら家から歩けばいいんじゃ…)」

まぁ、いいけど。この前はイルミに強制的に連れ戻されちゃったし、外を楽しみたい!歩いていると、空の色も変わり町がネオン街へと移り変わる。まだまだ町が寝る様子はない。

「あ、ここ!」
「う、ん?」

自然と腕を引かれて、彼はキラキラとした笑顔で指をさした。

……

「…ここ?」
「おう!」
「…え、ほんとに?ここ?え、ここであってる?」
「間違ってねーよ。ほらっ、いくぞ」
「え、や、待って!絶対間違ってるよ!」

だってそこは!完全に!

「三時間五万ジェリーって高ェの?」

ラブホなんですけどーー!!!!

「キ、キルア?ここはね?」
「知ってるよ。ラブホだろ。」

わかってた?!

「ほら、行くぞ。なまえ」
「い、行くって?!ここに?!」
「当たり前だろ。」
「え、や、その」

いやいやいやいや。ダメでしょう。いくらなんでもダメでしょう。ラブホって年齢制限なかったっけ?!いやでも18は過ぎてるから、いいのかな…いや違うそこじゃない!行ったことなくて緊張するぅとかそんなんじゃなくて、てかラブホくらい余裕であるし、いやいや違う。そこじゃないって私。

…キルアとは駄目でしょう!

「待ってキルア!ここが何する場所かわかってて言ってる?!」
「はぁ?…わかってて来てるに決まってんだろ。」
「えまってキルア私とヤりたいの?!」

デリカシーもくそも無い。いやでもここはちゃんと聞いておかないと私が犯罪者になる気がする。だってキルアまだ19だよ…わかってんのかな?!

「…好きな女とヤりたいと思っちゃいけねェのかよ…。」
「…!」

掴まれていた腕に熱がこもる。

「…。」
「キル…ア…。」

…正直、キルアからの告白から逃げてた。

だってまだ子供だし、未来のゾルディック家の後継ぎだし、…本気じゃないよなって、心のどこかで。思い込もうとしていた部分はある。…彼からの熱い視線に気づかないフリをして。

「…なまえ。」

今まで下を向いていたキルアが顔を上げた。
思いっきり目があった。…彼の顔が、赤い。

「俺は怒ってるんだぜ。イルミばっかりズリィ。…俺にもなまえを食わせろ。」




…みょうじなまえ、19歳にオチました。




++++



部屋について、そのまま腕を引かれてベットに押し倒される。部屋は薄暗くて、彼の顔はよく見えないはずなのに、こんな近距離で見つめられたら…。

「…やべぇ…ドキドキしてきた。」
「…。」

なんだこの初々しさ。彼の赤くなった顔が私にまで移る。私までドキドキしてきた。なにこれなにこれ。青春?

「き、キルアっ…まずお風呂…」
「やだ。」
「え?でも、汚…「やだ。」」
「…。」
「…俺に全部見せろよ。」
「…!」

目を閉じる時間さえ、与えてくれない。噛みつくように押された唇に必死にしがみつく。押し倒された時に繋がれた両手をぎゅっと握りしめる。一体どこで覚えたのか、彼の舌使いは絶妙で、イルミほど上手くはないが、19歳とは思えない。

「…今、誰の事考えた?」
「…」
「まじでムカつく。こんな時までアイツに邪魔されてたまるかよ…」

最初とは違う少し荒めの口付け。彼の想いが強くのしかかる。

「…ん、ちゅ、…」
「…ふ、……なまえ…」

唇が外れて、彼の綺麗な銀髪が顔にかかる。首に息を感じて、生暖かいソレが這う。ソレ全体を使って舐めるのではなく、先だけを上手く這わせるので腰が軽く浮いた。

降り注ぐキスの嵐に、少し痛みを感じた。

「キル、あ…」

手が離れ、ゆっくりと服を脱がされる。着ていた白いブラウスをベットの端へ追いやり、彼自身も上半身裸になった。19歳といえど、やはり暗殺者。鍛え上げられた肉体と白い肌が私を欲情させる。ああ、こんな素敵な漢が、私を求めてやまないなんて、なんて幸せなんだろう!めちゃくちゃに犯されたい。

「やっとやる気になった?」

甘い舌が鎖骨を舐める。唾液と肌が混ぜる音が厭らしく部屋に響く。乳房を隠していたものも、彼にフォックを外されてブラウス同様、どこかへ消えた。

大きくてゴツゴツした手が、優しく胸を揉む。そんな優しい快楽じゃ全然物足りなくて、彼を見つめる。

「ああ…その顔すげェそそる。」

ちゅう、と先端を甘噛され、吸引される。片方は、つまんでグリグリと。

「ぁあっ」

何度も何度も舐められては吸われ、自然と腰も揺れた。口はそのまま胸を食べていたが、手は身体のラインを沿いつつ、下へと移動する。まだ穿いていた下着も、甘い蜜を隠しきれない。

「…足、もっと開けよ」
「ぁ、」

恐る恐る開くと、両足を掴まれ、外へ開脚させられる。下着をつけているとはいえ、かなり恥ずかしい。

「…。」

キルアの顔も、下へと移動し両足の真ん中の甘い蜜を隠している部分へと視線はうつった。

見られてる…

「キル、…ア…」
「…」

見る、だけ。触ってこない。

「…っ」
「…」

どれくらい、そうしていたのか。時間にすると数十秒だったのかもしれないが、それがとても長く感じた。

「…どうしてほしいか言えよ。」
「…触って?」
「ふぅん」

「ゃっ」

触ってとお願いしたのに、彼は違う行動をした。彼が私の股に埋まっている。キルアの髪の毛が内腿にあたり、少しむず痒い。しかし、そんなことを気にする余裕は一瞬で消える。彼の舌が下着の上から割れ目をなぞった。

片手はそのまま太ももを抑えていたが、空いている手は蕾を上から擦る。

「あっぁっ…!」

もどかしい。気持ちいいのに、あと一歩が足りない。

「やっ、キルア…下着、」
「邪魔だな。」

乱暴に下着をはぎとられ、隠していた部分も露わになる。抑えていた蜜があふれ出し、ベットに流れる。

「あー…やべぇ。」
「ぁっ」

粘液に空気が混ざる音。穴の周りから、徐々に本質へと迫っていく。爪の伸びていない彼の指は少しずつ、中へと埋まる。

「…一本は余裕だな」

そういいつつ、私のポイントを的確に探し当て、そこを重点に出し入れする。

「あっ、やばっ、い、」
「…イケよ。」

私の最後を責めるように、指の本数も増え、掻きだすかのように。出てくる粘液が彼の指もベットも、全てを汚す。

もう…!

「…やーめた。」
「えっ」

本当に本当にイク直前。突然抜かれた。期待していた快感が急に遠ざかり、何がおきたかわからないまま彼を見つめる。

「…言えよ、なまえ」
「ぇっ…」
「何が欲しい?」

…!

「キルアの…これ、」

恐ろしい子だ。…暗殺の実力だけじゃなく、こっちの誘導の仕方も、テクニックも。

既にそそり立つ竿を優しく掴んで、ひくつくそこに誘導する。

「…いいぜ。」
「は、あっ」

躊躇なくズシン、と中へ突き刺さる。同時に腰が自然と浮いて、彼の首にしがみつく。両足を肩にのせて、彼は上から体重をかける。それで奥まで熱が届く。最初はゆっくり動いていたのに、更に快感を求めるように、動きが早くなる。

「ぁっあ、っっ、」
「はっ、…なまえっ」
「ぁっ、も、っ」


一定のスピードで鳴る音の中、彼の言葉は聞こえないフリをした。

「っ…なまえ…好きだ…」



中で感じる熱い熱に。

―もう二兎とも離さない。




20160518
珍しく(切)甘っ甘の中編。かいてて凄くにやにやします…

ALICE+