St Christmas

St Christmas




「あーもう、世の中クリスマスだのってくだらない!」

私は幼馴染みの京治に愚痴りながら出されたお茶菓子のケーキを口に運ぶ。
甘ったるい。

「……ミオはもう少し世間に飲まれてもいいと思うけど……」

呆れたように言う幼馴染みに、私は彼にフォークをかざす。

「大体さ、クリスマスってキリストさんの聖誕祭でしょ? なんで恋人がいちゃつくイベントになったのか意味わかんない!」

私は頬を膨らましてブー垂れたようにいう。
京治はまたため息を吐く。

「そんなんだから彼氏できないんだよ」

「は!? 聞き捨てならないね!? てか彼氏なんかいなくたって生きていけるしね!?」

京治の言葉に私はむきになって一息にいう。
言ってて自分で悲しくなった。
私だって彼氏は欲しい。
そりゃ、クリスマスに幼馴染みの部屋で寂しくクリスマスケーキを食べながら駄弁るだなんて色気がないのもわかってる。

なにぶん私は京治という幼馴染みと長年ともに過ごしてきたせいか、 お世辞にもかわいい性格には育たなかった。

……そうだよ。京治が悪いんじゃないか。
いつも冷静で、だから私はツッコミ役が定着して。

「ミオ……?」

「京治が。悪いんじゃん」

八つ当たりなのは分かっているし、こうやって本音をぶつけても京治は受け止めてくれるのも知っている。

「はー。ミオは昔から泣き虫だよね」

そう言って彼は私を抱き締めて、優しく頭を撫で透く。

「だって、わた、し。かわいくないし、色気もないしっ……」

「なら俺は? 俺は彼氏候補には入ってないの?」

言われた言葉に私は彼を見上げた。
優しい、柔らかい笑顔に私の胸がどく、と高鳴る。
あれ? 京治ってこんなにかっこよかったっけ?

「その顔だと、俺は眼中になかったかな?」

見透かすような悪戯っぽい笑顔に、私はようやく自分の気持ちに気づいた。
気づかされてしまった。

「それじゃ、残りのクリスマスイブの時間、一緒に楽しもうか」

彼はにっ、と挑発的に笑い、そのまま私の手をとり、二人でクリスマスのイルミネーション輝く町へとくりだした。

幼馴染みから恋人へ発展したクリスマスのお話。



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メリークリスマス!
管理人より感謝を込めて!



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