義弟
義弟
お兄ちゃんの試合を見に行って、気になる人ができた。
対戦校である烏野高校のミドルブロッカー。名前は月島くんと言ったか。
「もしもし? お兄ちゃん? 今度強化合宿あるんだっけ?」
『何? ミオが俺に電話なんて珍しいね』
「まあね。それでさ、強化合宿のメンバーってわかる?」
『ああ。たしか――』
お兄ちゃんは白鳥沢の三年生で、だから今度白鳥沢である強化合宿のメンバーを知っているのではと思ったのだ。
まあ、三年生はすでに引退しているけど、お兄ちゃんに限ってはこの情報を知らないはずがないのだ。
そして案の定、お兄ちゃんは強化合宿のメンバーを知っていた。
その中に、あの月島くんの名前もあった。
いざ強化合宿の日、私は体育館の外で練習が終わるのを待っていた。
「あっ、月島くん!」
「誰?」
「わ、私。天童ミオです」
「天童……?」
月島くんは私の名字を聞くなり嫌そうな顔をした。
大概の人は同じ反応をする。それは、私のお兄ちゃんが一癖ある人だからだ。
「天童覚の妹です」
「……似てないんだね」
月島くんはさらっと返してくる。やっぱりこの人は冷静だ。
私はポケットに持ってきた手作りのお守りを取りだし、月島くんに差し出した。
「なに?」
「お守りです」
「あー疲れた……って、ミオ!?」
だけど、なぜだかそこにお兄ちゃんが現れた。なんて間の悪い。
「ちょ、月島俺の妹に手ぇ出してるの?」
「お兄ちゃんやめてよ」
「お前なんか絶対に義弟として認めてやんないかんね!」
「それは僕たち次第だと思いますが」
月島くんはにこりと笑い、私からお守りを受け取り、言った。
なんだか面倒なことになった。
月島くんとお兄ちゃんは、思った以上に相性が悪いらしい。
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千明さまリクエストです。
月島くんと天童くん妹のお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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