「今日何の日か知ってる? 」
「今日……別に特に用事はなかったわよね」
2月22日、にゃんにゃんにゃん、ということで猫の日であると言いたいのだ。
「……猫の日……? あなた何が言いたいのかしら」
「猫の日! つまり私たちの日! 」
ヴィーゼはこの前獲得したドリームウェポンチェストの槍を見せた。黄緑色のもふもふと揺れる先はまさに猫じゃらしを彷彿とさせる。根元にはファットキャットの飾りとチェックのリボンがあしらわれ、とても可愛らしい。
それを見た瞬間ヤ・シュトラの耳が動いたのを見逃さなかった
「シュトラ」
ニヤニヤとヤ・シュトラを見る。が、ヤ・シュトラはコホンと咳払いをして本を読み始めた。
「私がミコッテだからと言っても、そんなものにかから……な……い……」
視界の端から消そうとするヤ・シュトラの邪魔をするようにヴィーゼはそのフワフワと揺れる穂先をチラチラと視界に入るように動かす。
ヤ・シュトラもハッキリとは見えないだろうが、動く度に視線が移る。
「シュトラ」
「……気が紛れるからやめなさい」
「んふふ、シュトラ、素直になりなよ」
「やめ……やめなさい……んんんっ」
フワフワとヤ・シュトラに擦り付ける。くすぐったいのか、我慢するが声が漏れ出ている。ヤ・シュトラは半ば諦めたのか読みかけの本を置き、猫じゃらしの部分を掴んだ。
「あ、かかった! 」
「あなたね……こんな視界で揺れてたら気が紛れるわよ……」
「んふふ〜私の勝ち〜」
ヴィーゼはヤ・シュトラに猫じゃランスをしまい、抱きつく。
「全く……あなたって子は……」
呆れた声を出しているが満更でもないヤ・シュトラであった。
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