「は?色々持ってるに決まってるだろ」
「んな、たくさん服あって全部着るのかよ」
「時による」
「絶対クローゼットの中に押し込んでるヤツあるだろ……」
「そう言うサンソンは本当に私服が少ねぇよな」
「まあ別に私服という私服も必要ないから着れる服があればそれでいいんだ」
「下手したら隊服で寝るよな……」
ギドゥロはため息をついて呆れた。が、サンソンはじとっと見つめて「じゃあ俺にどんな服が、似合うんだよ」と逆に問いかけた。
どんな服……と言われてもすぐに思いつかずギドゥロはうーんと首を傾げる。
隊服みたいな堅苦しのはいつも見てる。
サンソンがラフなTシャツとか着るのだろうか
いや、あげたら普通に着るか、こいつなら
あー…スカジャンとかも似合いそうだな意外と。
まあ無難にスーツみたいなやつ……
などと思考を巡らせているとふと白いスーツのようなものを身にまとったサンソンが思い浮かんだのだ。
「あっ……」とギドゥロは声をこぼす
「なんだよ」と声を掛けるがギドゥロは更に思考にふける。
燕尾服、それはつま先まで真っ白で。
いつか見た記憶がある。
ああ、そうだ。1番着せたい服があった。
「おい、ギドゥロ」
「あー…それもいいな」
ギドゥロはサンソンの方を見て口角をあげた。
ただニヤリと笑うギドゥロにサンソンは恐怖を覚えた。何を着せられるのか分からない。
まさか女装……。
そんなサンソンに対してギドゥロはさらに妄想を膨らませた。
真っ白な燕尾服に身を包んだサンソン。
その隣に立つ自身も同じく真っ白な燕尾服だ。
今すぐでなくてもいい。いつか、その時が──……。