今年は何にしようかと、毎年のように頭を悩ませている。その時期に降りた島の特産物、珍しいお酒、手作りの物、カタチに残るもの、胃袋に入ってしまう食べ物、記憶に焼き付ける思い出。
数え出したらキリがない……とまでは言えないけれど、それでも今日という日を何度も何度もいろんなプレゼントと共に迎えてきた。
「ヤソップは相変わらずお酒で、ルゥは極上のお肉。ベックは教えてくれなかったけどきっと高価なものよね……」
と、いうより、彼らはみな懐にそれなりの貯金があるのだから値の張るものになるのは当然だろう。
かくいうわたしもそれなりに自分で稼いではいるものの、大頭であるあの人に養ってもらってることに変わりはない。仲間と値段で張り合うのはもう随分昔に辞めた。
それに、誰に聞いてもいつかしら本人に聞いても、わたしから贈るものならなんでもいいと口を揃えて言うものだから、これがまた頭を悩ませる要因にもなっているのだ。
新しい島に上陸しているけれど、今日という日に誰が腕を振るうんだ、とコックは張り切っているし、夜は船でどんちゃん騒ぎの予定でみんな浮き立っている。
「あ、ナマエ! なににするか決まったのか?」
人通りの多いメインストリートの店を片っ端から見ている最中、すれ違う仲間に声をかけられた。
「……」
「その様子じゃァまだみてーだな」
「もうアレだよ、真っ赤なリボン身体に巻いてアレすりゃいーじゃねェか」
「アンタたちみんな揃ってそれしか言えないの?」
そしてからかわれる内容も決まって同じ。今日一日で何度言われたかわからない――いや、毎年、耳にタコができるくらい聞いている。
それもからかい混じりに半分以上が本気なのだから困る。
「なんだよ、お頭ぜってェ泣いて喜ぶぜ」
「一度でいいからやってやれよ、男のロマンだって」
「あ〜もういいから、はやく帰って船の飾りつけでもなんでも手伝ってきたら?」
本当に聞き飽きた、勘弁してほしい。
いい加減いやになって少々不貞腐れながら歩みを再開する。でも見れば見るほど、しっくりくるお店がない。
自分に見つける気があるのかどうかも怪しく思ってしまうほど通り過ぎてばかりだ。
いっそみんなの言うように実行してやろうか。誰も本気でわたしがすると思ってないからあんなにも軽々しく口にしているだろうし、船のみんなの驚いた顔を見るのも悪くかもしれない。
「――って冗談じゃない。バカにお酒のつまみを提供してどうすんの」
考えすぎて疲れてきた。休憩でもしよう。
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