「太刀川くん」と呼びかけることすら、ぎこちなかった。そして、そのぎこちなさは伝わってはならないもののように思えた。わたしは肩にかけたカバンをまさぐると、白い小さな包みを取り出して、太刀川くんの瞳がそれを追う。
「おまもり」
「おれに?」
「そう」
目が合って、逸らすのを忘れた。
神様とか、信じてなさそうだなあ。というのは、神社に行く以前から考えていたことだった。だけど、わたしは信じているし。そんなふうに理由づけて、ええいままよと手にしたそれは、彼の手の中にあるとなんだか頼りなげに見える。
「遠征……ガンバッテ……みたいな……」
「一人で行ったのか?」
「え?」
「これ買いに」
一人ではなにかいけなかったのか、それとも一人でなければいけなかったのか。正解がわからないまま、すなおに首を縦に振る。
「誘ってくれりゃいいのに」
「え、あ、そっか……?」
「そーそー。ま、帰ってきたら報告だな」
太刀川さーん、と声がして、彼は笑みを残して行ってしまった。
ほうこく、と唇だけでなぞる。帰ってきたらわたしの元にやってくる太刀川くんを想像して、おかえりなさい、と言う自分を思い描いた。
「おまもり」
「おれに?」
「そう」
目が合って、逸らすのを忘れた。
神様とか、信じてなさそうだなあ。というのは、神社に行く以前から考えていたことだった。だけど、わたしは信じているし。そんなふうに理由づけて、ええいままよと手にしたそれは、彼の手の中にあるとなんだか頼りなげに見える。
「遠征……ガンバッテ……みたいな……」
「一人で行ったのか?」
「え?」
「これ買いに」
一人ではなにかいけなかったのか、それとも一人でなければいけなかったのか。正解がわからないまま、すなおに首を縦に振る。
「誘ってくれりゃいいのに」
「え、あ、そっか……?」
「そーそー。ま、帰ってきたら報告だな」
太刀川さーん、と声がして、彼は笑みを残して行ってしまった。
ほうこく、と唇だけでなぞる。帰ってきたらわたしの元にやってくる太刀川くんを想像して、おかえりなさい、と言う自分を思い描いた。