天使を見たっていうからついてきたら
それはただの蝶々だった
これだから幸せな脳味噌は
そう言ったのに君は聞いてない
それは光の粒じゃなくて
くしゃみを誘う鱗粉

天使なんかいないって言ったら
君らしいねって悲しい目をする
いつまでも飛んでいられないし
泳いでいるわけにもいかない
僕らはすぐに叩き起こされて
麻酔を打たれてしまう

羽根があったら
飛んでいけたかも
鰭があったら
泳いでいけたかも
絵本から出てこない
めでたしめでたしが気に食わない

きっとすぐに迎えが来て
嫌がる僕らを打ちながら
空の色を変えてしまう
ビルと同じ色の空で
小鳥は道に迷わないのだろうか
空の高さが分かるのだろうか
僕らは窒息してしまわないだろうか

もう少し
もう少しだけ
夢を見ていたいのに
瞬く間にやってくる
朝が怖くて目を瞑れない