前編

[chapter:前編]
 だるい講義が終わって、眠気を感じながら教室を出る。ゆっくりやる気なく廊下を歩いていると、後ろからいきなり腕を掴まれた。

「…あの?」

 後ろにいたのは明るく染めた短髪に鋭い目つきの強面。かなり鍛えた体のガタイのいい男が立っていた。肌も焼けていて、明らかにヤンキーか最近流行りのパリピだ。パリピは違うくても、俺からしたらパリピに見える。

「アンタ、ヒロキだろ?」
「ぇ、う、うん。ヒロキって名前だけど…」

 何で名前知ってるんだ?怪訝に思ってると、男は耳元に顔を近づけた。

 ーーービデオ見たぜ、ヒロキくん

 ビデオ、その単語を理解した瞬間、一気に血の気が引いた。真っ青な顔をした俺を見て、フンッと男は鼻で小さく笑った。

 *

 大学近くの小綺麗なアパートに連れていかれた。どうやら男はここに一人暮らしをしているらしい。意外と部屋が綺麗で驚いた。

「俺、3年の澤村 アキラ。ああ、お前の名前は知ってるから言わなくていい」
「…澤村、さん。何でここに連れてきたんですか」

 1つ上の先輩らしい男、澤村さんを見上げながらそう聞いた。鋭い眼光がギラギラしてるように見えて、ちょっと怖く感じた。
 ビデオで脅されて、金とられるのかな…それともボコボコに殴られたり…。
 ふた回りくらい違う太い二の腕を見て、顔が青ざめる。

「お前の動画、前にサイトで見つけて…そっからヒロキのファンなんだよ」
「…へ?」
「動画も買ったけど、大画面で見てえからDVDも買った」

 まさかの展開についていけない。澤村さんは俺のファン?なんだろうか。顎を掴まれて、上に向けられる。カサついた指が俺の唇をなぞる。
 熱い視線も感じて、恥ずかしくてじんわり汗が出てきた。

「まさか同じ大学だったなんてな…」
「ぅ、あ、あの…」
「くっそ…犯してえな」

 ひぃ、と思わず声が出た。慌てて逃げようとするががっしり抱き締められてしまう。硬い筋肉はビクともしない。
 無理矢理口付けられて、あっと言う間に舌も入ってくる。

「んっ、ふぅ…んんっ」
「はぁ…っ、エロい顔すんな」
「やっ、あ、んんっ、んぅ…っ」

 激しく熱い舌が口内を荒らしていく。舌を吸われて、上顎をなぞられればすぐに腰の力が抜けた。
 ちんぽも硬くなってきて、無意識に腰を擦り付けてしまう。澤村さんも興奮してるのか、硬いのをゴリゴリ擦り付けてきた。
 お互い息を乱しながら、唇を離した。

「さわむら、さ…っ」
「脅す気は無かったけどよぉ」
「ぁ…」

 澤村さんが笑い、白い歯が見えた。ギラついた熱い瞳に射抜かれる。

「周りにバラされたくなかったら、大人しくヤらせろや」

 サディスティクな表情が怖いのに、体の奥がぞくりとした。



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