それは童話なのか


静かな部屋に本をめくる音と暖炉の薪が燃える音だけが響く。

カルムは本を読んでいた。

『怪物と人間と』エドワード・ブラン作

本の表紙にはそう書かれていた。

「兄さんの本面白いでしょ?童話なんだから。」

そう楽しそうに笑うウィリアムは本を読んでいるカルムの髪をいじっていた。

髪をいじるウィリアムがうざったらしいのかカルムは少し顔をしかめた。

「貴様の兄が何を考えているかよくわからん。

これはどう考えても子供向けじゃないじゃないか。」

パタンっと本を閉じるとウィリアムは あーっ!と叫んだ。

「兄さんの本の良さがわからないの?

兄さんの本を批判しようとしたらいくらカルムでもほほつねるからね?」

そういって睨むカルムを無視してぷにぷにと効果音がつきそうなくらいカルムの頬をつつく。

「それともなぁに?

お仕置きされる?」

悪ふざけでいつも女の子といる時に出す甘い声でカルムの耳元で囁く。

それにも動揺しないで顔を只しかめるだけだった。

「つまんないな…

驚く顔見たかった…」

ぽそっとつぶやく。

「ふん………」



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