謎の暴露大会
「逃げるこたァねーだろ。せっかくの喧嘩や
楽しもうや。あとウチの女を返せ。」
『土方さん!』
何やってんだ馬鹿野郎と怒りながらも
私の手を引き彼は自分の所へ引き寄せる。
彼を受け入れる私に銀ちゃんは納得いって
いない様子で、こちらを見た。
「オイオイ、おめーが本当に役人か?
よく面接通ったな。瞳孔開いてんぞ。
こんな危ない変態上司にウチの子を
はいどうぞと返すわけねーだろ。」
馬鹿かお前はと私の隙をついて、再び銀ちゃんに元の場所へと引き戻され、今度は後ろから
むぎゅっと片腕で抱きしめられた。
そこ光景を見て、土方さんの顔はピクっと
引き攣らせる。
「人の事言えた義理かてめー!死んだ魚の目
をしやがって」
「いいんだよ、いざとゆう時はきらめくから。」
なーと銀ちゃんは見下ろした私に同意を求め、
土方さんのイライラも感じ取りながら
それを私は苦笑いで誤魔化す。
いーから返せの引っ張り合いで、2人とも
やめてください!と止めようとしたら、
「危ないですぜ土方さん」と総悟の声で
かき消され、彼の構えているものを
見て血の気が一気に引いた。
ドゴオォン!
総悟のやつ、絶対お子様発言根に持ってる
んだと思う。しまったな。
こちらに容赦なくバズーカを打ってきた。
「生きていやすか、土方さん」
「バカヤロー!おっ死ぬとこだったぜ!」
「チッしくじったか。」
爆発とともに土方さんが手を離すと、
銀ちゃんがすかさず私を抵抗しないように
姫抱きで運びあげて、土方さんの怒鳴り声が
響く中その場から立ち去った。
そして、真選組ではないみんなと合流したが、
逃げられる場所は限られているので、
結局立てこもる形になっていた。
私は身動き取れないように銀ちゃんの膝の上に乗せられ、抱き止められていた。
小太兄がどこに乗せてると怒っていたが
それを今は完全に無視をしている。
「おい、出てきやがれ!」
「無駄な抵抗はやめな!」
「葉菜ちゃんを返せ!」
「だーれがお前ら変態集団にに返すかよ!」
出てこいの呼びかけには無視する癖に
わたしを返せの言葉には何故かムキになる
意味不明な銀ちゃん。
『私は誰のものでもありません!』
「そいつはウチのだ!」
この声は土方さんの声でここまで必要と
されるようになったかと少し目を潤ませて
いたら、私の反応が気に入らないのか、
小太兄までもムキになり銀時、絶対渡すな!
と言い出した。
「おめーら、葉菜のなーにを知ってんだよ! スリーサイズ言えんのか?
カップ分かってんのかァ?Dはあんだよ!」
「なーに、言ってんでさァ。さらしで
隠してるけど今はFだし、
バスト90ウエスト51ヒップ80。
おめーらのが知らねーだろ。」
『ちょっと待って、何で総悟がしってるのよ!』
突然の暴露大会に私が声を荒らげると、
風呂場覗きましたの暴露に土方さんと
私のはあぁぁ?!の怒りの声が一致する。
彼が覗いた事に怒り出すかと思いきや、
銀ちゃんはその前言った彼の一言に
「まじかよ…」と目を見開いて、私の胸元を
じっと見つめ固まっていた。
その反射で私は見るな!と両腕を胸元で
組んで視線を遮るように隠した。
「そうか…どうりで桃から違うものに
変わっていたと思ったが。」
小太兄に関しては鼻から赤いものを出して
両手で空中を掴みだし、新八君が何生々しい
想像してんだよ!と顔を赤らめ一喝した。
もう向こうに戻るのも嫌になってきたと
嘆いていると、横にいた神楽ちゃんが
葉菜も大変アルと頭を撫でてくれて、
新八君からは心中お察ししますと
同情をされてしまった。泣きたい。
しばらくお互い譲らぬ態度に小太兄は
痺れを切らし、胸元から何かを取りだした。
「そりゃ、なんのマネだ?」
「時限爆弾だ。ターミナル爆破のために
用意していたが仕方あるまい。
コイツをヤツらにおみまいする…
その隙に皆逃げろ。」
『駄目よ…!』
銀ちゃんの腕からすり抜け、小太兄を
突き飛ばして爆弾を落とす。
それ同時に銀ちゃんも彼の胸ぐらを掴み
詰め寄った。
「…桂ァ、もうしまいにしよーや。
てめーがどんだけ手を汚そうとも
死んでいった奴らは仲間は喜ばねーし、
時代も変わらねえ。これ以上、うす汚れんな。」
「うす汚れたのはお前の方だ銀時。時代が
変わると共にふわふわと変節しおって。武士
たるもの己の信じた一念を貫き通すものだ。」
「お膳立てされた武士道貫いてどーするよ。
そんなもんの為にまた大事な仲間を
失うつもりか。俺はそんなのもう御免だ。」
どうせ張るなら俺は俺の武士道を貫く
俺の美しいと思った行き方をし、
俺の護りてぇもんを護る
『銀ちゃん…』
その言葉は小太兄に向けられたものなのに、
何故か自分にも言ってくれている気がして、
私も彼のその言葉に救われる。
『はい、ワタクシ吉田葉菜…
1回死んだものから言わせてもらいます。』
と挙手をし、私も小太兄の手に自分の手を
添えて重ねる。
『これ以上必要のない犠牲で綺麗な
あなたの手を汚して欲しくない。
私はプライドを捨てて、名前も変えて
ここにいる。今いる仲間を…みんな護り
たかったから。
以前、何も知らない貴方は綺麗だと言って
くれたけど、今の私はあなたにどう見える?』
「葉菜…」
彼は重ねた手を見つめた。
私はそんな彼の目を見て微笑む。
「銀ちゃん、これいじくっていたら
スイッチ押しちゃったよ。」
小太兄の答えは聞くことなく、神楽ちゃんの
言葉にみんな凍りつき、そして向こうの
掛け声は耳に入らぬまま、焦って一斉に
飛びだした。
「止めろー!」の声に片手に爆弾を握っている
銀ちゃんが「止めるならこの爆弾を誰か
止めてくれー!」と叫び出す。
こんなタイミングで爆弾処理班なんかいる
訳が無く、私は隊士の被害が減るように
『みんなも逃げてー!』と叫んだ。
「げっあと6秒しかねぇ!」
新八君が窓を見つけ、神楽ちゃんが傘を
バット代わりに爆弾持つ彼をめがけて
吹き飛ばす。
『銀ちゃん!』
走って窓から様子を伺うと、彼はタイミングを
見計らってそれを投げ飛ばし、爆弾は空中で
爆発した。
投げた本人はビルのタスキに捕まって無事な
姿に安堵の息を漏らす。
そういえば、小太兄は?!と彼を追ったら
ヘリコプターの音が聞こえてきて、時は遅く、彼は私達とは既に遠いところにいた。
彼は私の言葉をどう受け止めたのか、
私は小さくなっていく彼の姿を見つめた。
「アイツもいい女になった。
そして昔の友人がいると
ゆうのも悪くないもんだな。」