つぶやきの部屋
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2025/07/01 20:00
元帝光🌸ちゃんの話22
元帝光バスケ部の🌸ちゃん。
どこまでも自分は弱虫で、どこまでも自分のことしか考えられない嫌な奴だと、思った。灰崎の言葉が頭の中でぐるぐると巡る。また、見捨てられるためにマネージャーをやっている。その言葉が、どうしようもなく🌸の心を不安にさせた。その言葉通りになってしまったら、と思ったら怖かった。
見捨てられる前に、辞めた方が良い。今、この幸せな気持ちのまま、辞めた方が良い。頭の中で、誰かがそう言っている気がしてならなかった。そう、思っていたのに、心底楽しそうに試合をする黒子と火神、そして黄瀬の姿に辞めたくないと声が零れた。
「これは、俺たちのドラマだ!筋書きは俺たちが決める!」って火神の言葉にハッとした。皆はクサイと笑っていたけれど、その言葉がすとんと、胸の奥に落ちた。誰が、どう思うかじゃないんだ。自分がどうしたいか、だ。皆に、役立たずだと、お前なんかいらないと、言われるかもしれない。
きっと、またあの日のように泣いて苦しんで、もう二度とバスケなんてやるものかって、思うかもしれない。それでも、私はバスケが好きで、みんなとバスケをしていたい。もう少しだけ、頑張りたい。ずっと見ていたい、ずっと応援していたい。皆と一緒に、バスケをしたい。
見捨てられたくない、一人になりたくない。あの日みたいに、いらないって言われたくない。怖い。不安も恐怖も、抱えきれないほどあるけど、それでもここにいたい。試合が進めば進むほど、辞めたくないと心が叫ぶ。「っ、がんばれ…!みんな…!」って考えるよりも先に声が出た。
握りしめた拳が熱くて、痛い。背中に張り付くシャツの感触とこめかみを伝う汗の粒。どうして流れているのか分からない涙も、何もかも全部、全部、みんなとずっと共有したい。叫びすぎて、のどが痛い。こんなにも、叫んだことがあっただろうか。
掴んだ勝利が、こんなに嬉しいと思ったことがあっただろうか。「〜〜っ、やったぁ…!!」って両手をあげて飛び跳ねて喜んだ🌸の姿に、誠凛の全員が目を見開いて、それはもう嬉しそうに笑った。全員が、気付いていた。🌸が、まだあの日の出来事に囚われていることも、何かに怯えていることも。
桐皇戦の後、喜ぶ皆を見てどこか寂しそうな顔をしていたことも、一人だけ皆とは違う涙を流していたことも。気付いていたけれど、自分たちが何かを言えば、🌸を追い詰めることになりそうで言えなかった。だからこそ、🌸が心から嬉しそうに、両手をあげて素直に喜んでいる姿が何よりもうれしかった。
「り、リコさん!リコさん勝ちました!」って嬉しそうに興奮した様子で相田を見た🌸に「ええ、そうね!勝ったわね!」って相田も嬉しそうに笑って🌸の頭を撫でる。戻ってきた日向たちに駆け寄って「せんぱい…っ、お疲れ様でした!」って嬉しそうに笑う姿にたまらず表情が緩む。
「応援、サンキューな。ちゃんと、聞こえてた」って日向が🌸の頭を撫でて、「🌸ちゃんの応援のおかげだよ。ありがとな」って伊月が笑う。「🌸さん」って黒子が名前を呼んで、拳を向ける。「勝ちました」って笑った黒子に「うん、勝ったね」って笑った🌸が拳をこつんとぶつける。
「これは、私のドラマだから、筋書きは私が決めるの」って笑った🌸に「お前もいじってくんのかよ…!」って火神が真っ赤な顔で声を上げるけど「火神のおかげ!本当に、ありがとう!」って花が咲くように笑うからよく分からないけどまあいっか、って気持ちで🌸の頭をぐりぐり撫でまわした。
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