つぶやきの部屋

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2025/07/08 16:30

元帝光🌸ちゃんの話28
元帝光バスケ部の🌸ちゃん。

ウインターカップが終わり、黒子の誕生日会と称したストバス大会を終えて、少し経った頃。最早恒例と化した「🌸っち今度の土曜日暇っスか?一緒に出かけない?」って黄瀬の誘いに了承の返事をする。ウインターカップの決勝戦で相手にどう思われるかじゃなく、自分がどうしたいかを貫き通すことは難しいと知った。相手に冷たくされたり、すげなくされたり、自分を見てもらえないことが、とても怖いことだと知った。

鏡の前で何度も服装を確かめて、髪形をセットして、普段はしない化粧を少しだけする。「🌸っち!〜〜ッ、そのニットめっちゃ可愛い、リップも色変えた?かわいいっスね」って笑って流れるように手を握って歩き出した黄瀬の姿を見て胸の奥がふわふわと温かくなって、自然と口角が上がってしまう。

相手にどう思われるかじゃなく、自分がどうしたいかを貫き通すことは難しい。相手に冷たくされたり、すげなくされたり、自分を見てもらえないことは、とても怖い。それなのに、黄瀬はまっすぐに自分のことを見てくれていた。好きだと言う気持ちをまっすぐに、向け続けてくれた。どれだけ素っ気ない態度を取ろうとも、どれだけ冷たく接しても、黄瀬は変わらなかった。

それは、とても幸せで、嬉しくて、心が救われた。ウインターカップが終わってから、ずっと黄瀬のことを考えていた。ドキドキして、苦しくなって、会いたいのに会いたくなくて。それでも黄瀬からの連絡を待っている自分がいて、会えたら嬉しくて心が温かくなる。🌸が、自分の気持ちに気付くのに時間はかからなかった。

突然ぴたりと足を止めてうつむいて動かなくなった🌸を心配した黄瀬が「🌸っち?どうしたの?具合悪い?」って顔を覗き込む。ぱちりと交わった視線に、考えるよりも先に口が動いた。「わたし、涼太のことが好きみたい」ってまっすぐに黄瀬を見つめて言う🌸に「………はい?」って黄瀬が目を見開いて固まる。

🌸の言葉を理解するのに時間がかかっているのか、ぱちぱちと目を瞬かせて固まる黄瀬に🌸が追い打ちをかける。「たぶん、ずっと前から好きだったんだと思う」って黄瀬の手を握った🌸に黄瀬の肩がびくりと跳ねる。「私のこと、ずっと好きでいてくれたこと、私のこと、ずっとまっすぐ見ていてくれたこと、本当に感謝してるの。すきだよ、涼太。こんな私だけど、涼太の彼女にしてくれますか?」って花が咲くようにふわりと優しく微笑んだ🌸に黄瀬の瞳から涙が溢れる。

思い切り🌸を抱き締めて、肩に顔を埋めた黄瀬が「だいすきっスよ、🌸っち。俺の方こそ、いっぱい寂しい思いさせて、いっぱい嫌な思いさせたのに、許してくれてありがとう。俺のこと、すきって言ってくれて、ありがとう…っ、」って震える声で言うから、背中に手を回してぎゅうっと抱き着く。

「🌸っち、好きっスよ。ほんとに、大好き。もう、絶対泣かせないし、寂しい思いもさせないから、絶対幸せにするから…!俺の、彼女になってくれますか」って体を離して🌸の顔をまっすぐ見つめる黄瀬に🌸が頬を赤らめて「うん。涼太の、彼女になりたい」って言うから我慢できずにまた思い切り抱き締める。

「〜〜〜ッ、ほんとに、マジで嬉しいんスけど…!どうしよう、俺、世界で一番幸せな自信あるっスよ!」って大喜びの黄瀬に「私の方が幸せだと思う」って🌸が言うから「嘘!?絶対おれ!」って2人で笑い合う。「どうしよ、🌸っち」って真剣な顔をした黄瀬に「なあに?」って🌸が首を傾げれば「今、めちゃめちゃ🌸っちにちゅーしたいっス」って言うから「外だからだめ」って🌸がふいっとそっぽ向く。

「そういうと思ったっスよ」って苦笑いの黄瀬の手をきゅっと握って「でも、家でなら、いいよ」って🌸が言うから「は!?!?」って思わず声がでかくなる。「家って…」って真っ赤な顔で固まる黄瀬に「きょう、お父さんとお母さん、夜まで帰ってこないから」って🌸が言うもんだから「…ねえ、それ意味わかってる?」って黄瀬が🌸の頬を手の甲でするっと撫でる。

「…わか、ってる」って言う🌸を「〜〜っほんっとにさぁ…だめっスよ、そんなこと言ったら。大事にさせてよ。付き合ってすぐ彼女の家に押し掛けるなんて、それ目当てみたいじゃないっスか」って嬉しそうに笑ってぎゅううって抱き締めて「でも、俺に全部あげてもいいって思ってくれてるってことは分かったんで、次は俺にカッコつけさせて?」っておでこにキスをする。

「りょう、た、」って目をまん丸にしておでこを手で押さえた🌸に「今は、これで許して?恥ずかしいんスけど、今、おれ結構いっぱいいっぱいなんスよ、」って赤くなった顔でそっぽを向く黄瀬がいるから🌸も釣られて顔が赤くなる。さっきまでとは違って指を絡めるように手を繋がれて「だから、今日はいつもみたいにデートしよ、🌸っち」ってふわっと笑った黄瀬に「…うん、」って🌸も微笑んで2人で歩き出した。

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ということで、一旦「元帝光🌸ちゃんの話」は完結となります。この後の2人のお話とか、キセキの皆との小話とか、誠凛の先輩たちとの小話とか、いろいろ考えているネタはあるので、いずれ書きたいと思います。劇場版ネタも書きたいなと、思ってはいるので期待しないで待っていてくれると嬉しいです。

思い付きで書き始めて、あんまり考えずに書ききったお話で、お恥ずかしい限りではありますが、たくさんの方に一緒に楽しんでいただけて嬉しいです。今後も一緒に楽しんでいただければと思います。これからもよろしくお願いします!




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