この世界に光はない


完全に性癖ダダ漏れ/胸糞展開注意
全体的にグロ表現/細かいことは気にしない


〜〜〜


死柄木の手がゆっくりと伸びる。

伸ばした手の先には椅子に縛り付けられ、身動きの取れない名前の姿。


「ひ…っ、ゃだ、…!」
「顔、逸らしたらダメだろ?」
「っ、はな…し、っ…!」
「ほんっと、ムカつくくらい綺麗だよ。お前」


真っ直ぐと自分を見つめる死柄木の目がゆらゆらと狂気的に揺れる。反射的に顔を逸らしても、もう片方の手がそれを阻止する。死柄木が、にたりと微笑み、名前の瞳に手をかけた。


「い"っ…、あ"あ"ぁ、っ!」
「ははっ…!はははっ!痛いよなあ…?苦しいよなあ…?」
「や"、ゃめっ…い"ぁああ"あ!」


ぐちゅり ぐちゃり

耳に響く粘着質な音と、焼けるような痛みが名前を襲う。ガタガタと椅子が音を立てるが、その縄がほどけることはない。


「ぃ、あ"…っ、ぅあ…」
「おいおい、まだ飛ぶなよ?まだ、こっちが残ってんだから」


痛みで飛びそうになる意識が死柄木によって引っ張り挙げられる。名前からくり抜いた右目の瞳を片手に持ち、にたりと笑った死柄木の親指が優しく左目を撫でる。


「ゃ、だ…っ!た、たす、たすけ…て、っ!」
「可哀想だなあ…名前…。どんなに泣いても、どんなに叫んでも、ヒーローはお前を助けてなんてくれないんだぜ」
「ひ、っ…!ぃ、ゃ…や、だ…っ、!」


痛みからか、絶望からか。名前の左目からぼろぼろと大粒の涙が溢れる。カタカタと震えて泣き喚く名前に死柄木が笑う。

固く閉ざされた左目をこじ開けるように、死柄木が手をかける。名前が最後に見たのは愉しそうに笑って手を伸ばす死柄木の姿だった。


「ぃや、ああ"あ"ぁああ"!」
「ゴミクズみたいな奴らが蔓延る、こんな世の中見えない方がいいよなあ…?なあ、名前?」


ぼたり ぼたり

先程までその頬を流れていた透明な雫が、その色を赤く染めた。ガタガタともがき苦しむ名前の縄を解き、死柄木はその身体をゆっくりと抱き寄せて笑う。

死柄木の手の中で、瞳が二つ、塵になった。


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