雛が稲荷崎に通っているIF。
下駄箱にラブレターが入ってた雛。「私にも春が来たわ」って朝練の部室で話したもんだから「はぁ!?誰やその物好き!!」「どう意味よそれ」「このアホは置いといて相手誰なん?」「誰がアホや!」「名前書いて無いんだよね」って予想通りの大騒ぎ。
「名前書かない辺りが絶対ろくな男じゃないよ」って角名が眉間に皺を寄せて言うから「え〜でも名前見てコイツなら行くの辞めよ〜って思われるの怖くない?」ってけらけら笑って雛が言うから全員固まる。「…ちょお待て、お前まさか行くつもりか…?」って治が信じられないみたいな顔すれば「えっ、行くでしょ…そりゃ…」って雛が困った顔する。
「いやあ…行かん方がええと思うけどなあ」って銀島にも微妙な顔されるし、「俺も反対」って角名も手上げてるから「ええ…でも無視はちょっとさあ…」って困った顔すると「練習あるから無理ってことにすればええやん」って侑が手紙を指先でぴしぴし弾きながら言うけど「それ相手に伝わんないじゃん」って雛が言う。
行って欲しくない4人に対して、どうしようって顔する雛を横目で見てた北が「ほんなら全員で行ったらええやないか」って言い出すから皆そろって「「はい???」」って首傾げる。「雛は行った方がええと思っとって、侑達は心配やから行って欲しくないんやろ?せやったら全員で行ったらええやん」って言われて「…それ、ありなんですか…?」って雛が首を傾げる。
でもそれを聞いた瞬間に「俺らがいるからって告白辞めるような奴なら願い下げだしね」「それもそうやな」って皆うんうんって頷きだすから雛も「あ、うん…そう…まあ、皆がそれでいいなら…」って諦めてOKする。放課後になって指定された場所に行けば校内でも目立つ部類の男の子が立ってて「あー…えっと、ごめんなさい。待たせちゃった…?」って恐る恐る声をかけたら笑顔で振り返ったはずの男子生徒が雛の背後に立ってた侑達を見てぎょっと目を見開く。
「は…?なんで、お前らが…」って怪訝な顔する男子生徒に「俺らのことは気にしなくていいんで」「通行人Aのことなんて気にせんと、告白でも何でも好きにしてもろて」って角名と治が鼻で笑うから雛が頭を抱える。「場所、変えようか」って苛立ちからか頬をヒクつかせて雛の腕を掴んだ男子生徒だけど力が強すぎて「いた、っ…」って雛が眉間に皺を寄せる。
その瞬間に「やっぱ辞めるわ」って侑が冷えた声で吐き捨てて銀島が雛を背中に隠すようにして男子生徒から引き離す。ぽかんとする男子生徒に向かって「理由はどうあれ、雛を乱暴に扱うような男に、雛を渡す訳ないやろ」って銀島が言うから「まっって…銀くんすき…」って思わずときめいちゃう。
「仮にアンタと雛が付き合ったとしても、これくらいで怒ってるようじゃ、マネやってる雛とは付き合えないよ」って角名が怖い顔で吐き捨てるし「ちゅーか、雛お前のこと知らんかったで?何でその好感度でワンチャンあると思えたん?」って治も笑ってる。
「そういや聞いてへんかったなあ。自分、雛に何の用やったん?」ってトドメと言わんばかりに侑が言うから怒りで真っ赤になった顔で男子生徒が立ち去る。最早一言も喋ってないのに全部解決したもんだから「……なんかよく分かんないけど解決したなら練習行こうよ」って全部面倒になってる雛がいる。
部室に向かいながら「まさか北さんこうなるって分かってて言うたんとちゃうやろな」「マジかよ。北さん怖すぎやろ」ってコソコソ話してる侑達がいる。部室に戻ってきた雛達を見て「解決したんか?」って北が言うから「なんか気付いたら終わってました」って雛が言えば「揉めてへんならええわ。ほら、さっさと着替え。練習すんで」って雛の頭をぽんぽんって撫でた北が体育館に向かう。
そんな北の背中を見送って「……わたし、結婚する時真っ先に北さんのとこ行こうかな」って呟く雛に「はあ!?お前が結婚!?」「北さんの前に俺らやろ」「まあ付き合う時点で一旦挨拶に来て貰わんとな」「俺ら全員の許可出ないと付き合わせないからね」って言ってくる4人がいるよ。面倒だね。