「冬島さん、勇は?」
「隊室のソファで昼寝してる」
「また?ほんっと寝る子は育つ、なんてよく言ったものね」
「梓は小さいからな」
「そこらの女子より高いんですけど?」
「く、ぁ…ぁ?あれ、姉ちゃん?」
「おはよう、勇」
「はよ、どうしたんだよ急に」
「学校から電話きたの。勇のテストの成績のことで」
「げ…」
「三年生になってから赤点増えたんですって?どういうこと?」
「まあ…ほら、あれだな。あれ」
「どれよ。一応言っておくけどボーダーが忙しいなんて理由にならないわよ」
「まあまあ、怒んなって。美人が台無しだぜ?オネーチャン?」
「お父さん、怒ってたわよ。学業を疎かにして仕事など言語道断だ!ってね」
「おいおい、まじかよ」
「お母さんは卒業できるならいいじゃない〜って言ってたけど私はお父さんに賛成」
「俺は卒業できればいいと思ってるんだけどなー」
「人生80年以上あるうちのたった3年くらい勉強したらいいじゃない」
「3年も無駄にするくらいなら楽しみたいだろ?」
「楽しむのも今しか出来ないけど、勉強も今しか出来ないのよ」
「そうは言ってもなぁ…」
「わかった、次のテストで平均点とれたら好きなもの買ってあげる。どう?」
「お、言ったな?」
「…初めからこう言わせる気だったって訳?」
「そんなわけないですよ、オネーサン」
「はぁ…わかったらさっさと勉強して」
「へいへーい」



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(この後のテストで国語だけ平均点に届かなかった当真くんを慰めるべくお姉ちゃんが立ち上が、る…?かも。こう見えてもお互い大好きで仲良し。

黒髪ロングストレートの超モデル体型。文学少女で読書が大好きな成績優良児。運動は全然ダメで特に球技が大の苦手。25歳のアラサーだけど当真さん曰く「まだ制服は着れる」らしい。)

2016/12/21 執筆


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