「………」

 二人で寝ても充分なほど大きいベッド。その上で四つん這いになりながらせっせとシーツのしわを伸ばすナマエの後ろ姿を見つめながら、さてどうしてものかと、レオニダスは小さく息を吐き出した。


 天界に召喚された人類闘士は亡くなった年齢にかかわらず、その魂が最も強い全盛期の姿となる。もちろんレオニダスも例外ではないのだが、彼の場合亡くなった年齢がイコール全盛期の姿となるため、精神及び肉体も六十歳前後。命を落とす直前、ある意味最も新しい記憶のまま新たにこの身を得たのである。
 故に、と言ってしまうのもどうかとは思うが、そういった欲…もとい性欲も、年相応にそれなりに落ち着いたものとなっていて。それはこの天界で年下の恋人を得たとしても、なんら変わりることのないものだった。
 と、少なくともレオニダスは思っていた。ほんの十分ほど前までは。
(……………ぶち込んでやりてぇな)
 率直に言おう。このときレオニダスは、見慣れているはずのナマエの背中に欲情していた。それはもう、本人もびっくりするほどに。
 ──華奢の部類には入るのだろう。それでも元から骨が細いのか、筋肉がありつつも均等の取れた美しいその身体を覆うのは、ぴたりと貼り付く素材でできた服。ホックを首の後ろで止めるため身体の前面はすっぽり覆われるが、代わりに背中は大きく露出している。
 あまりに無防備だと言わざるを得ないデザインは、初めて見たとき、人類にもこんな格好をするやつがいるのかと驚いたものだ。
 それをナマエ本人に言えば、「身体に張り付く感じなのはレオおじさまも同じでしょう」「それに、他の方の方が凄いですよ」と屁理屈のようなことを返されたところを見ると、当人にその自覚はないらしいが。
 たぶんあれだろう。背中は見慣れているが、腕をついたことで少し肩甲骨の凹凸が分かりやすくなったことで見えるようになった、艶のある肌が動く感じとか。四つん這いという、普段しない体位を彷彿とさせるような見栄えだったからか。それとも風呂上りで、どこにとは言わないが血が巡っているのか。
 まさか年齢的にも落ち着いてしかるべきの欲が、こうもあっさり顔を出してくるとは。しかもそれなりに見慣れているはずの女性の身体で、いわゆる性的に考えられる場所でなく背中という、いたって普通の部位だとは。我が事ながらまるで他人事のように思った。
 レオニダスは風呂上がりで解いていた髪を適当に結ぶと、未だこちらに気付くことのないナマエの元へ、気配を殺し近付いた。

「………」
「あ……っ!?」

 指先でつぅ、っと背骨を辿るようになぞり上げる。そこでようやくレオニダスの存在に気付いたらしく。びくりと大げさに身体を跳ねさせたナマエは、四つん這いのまま、勢いよく後ろを振り向いた。

「びっ…くりしたぁ……おじさま、お風呂出てたんですね」
「ああ」

 ナマエの敏感さを考えればてっきりこれだけで甘い声でも出すかと思ったが、流石にそういった雰囲気と意思が無ければ早々反応はしないらしい。
 肩越しにレオニダスの姿を確認したナマエは安堵の息をつくと、「もう少しでお布団敷けますからね!」とまるで親のようなことを言いながら、ベッドメイキングを再開している。四つん這いのまま話すようなことではないと思いつつも、そのままの体勢いるならそれはそれで好都合だと、レオニダスは同じように膝をつきベッドへと乗り上げた。

「…あれ?そういえばおじさま、もう髪乾かしたんですか?」
「まだだ」
「じゃあ何で結んで、っぶ……!?」

 今になってようやく少しの違和感に気付いたらしいナマエがぱっと視線を上げた瞬間。レオニダスはナマエの肩を押し、彼女の上半身をベッドへと押し付けた。
 当然何の受け身も取ることができなかったナマエは、蛙が潰れたような声を出し顔面からベッドへダイブすることとなり。「は、え?」と頭上に疑問符を浮かべ、この状況を理解しようと頭をフル回転させていた。
 しかしすべて把握するまで待ってやるつもりはもちろんレオニダスにはなく。突っ伏すナマエの身体へ、逃がさんとばかりに覆い被さった。

「えっ!?お、おじさま何して…ッ!?」
「今日はこっちからやるぞ」
「ええっ!?ちょ、まっ、まだ私お風呂入ってないんですけど…っ!?」
「オレ様は気にしねぇから、お前も気にすんな」
「そりゃおじさまはいいかもしれない、けど…っそもそも!なんでいきなりスイッチが入って、っんむ、ん…!」

 突然のレオニダスの奇行にナマエは下から抜け出そうと藻掻くも、時すでに遅く。ナマエの顎を後ろから引っ掴んだレオニダスは、答える代わりに無理やり唇を重ねた。

「ん゙…っ!んむ、ふ、んんん〜ッ!」

 やや無理な体勢のせいか、拒否の言葉でなく、苦し気な声がナマエの喉から漏れていく。心なしか身体も強張っており、まだ戸惑いの方が大きいようだ。
 レオニダスはベッドとナマエの隙間に手を差し込むと、平坦な胸をするりと撫で上げ。唇を離すと同時に、慣れた手付きで探り当てた突起を、きゅっと摘まみ上げた。

「んあ…っ!?」

 大きな声と共にナマエが一瞬身体を跳ねさせたおかげで、滑り込ませた手はしっかり胸に添えられるようになり。レオニダスは慎ましやかなそこを、今度は掌全体で揉み込み始める。

「やっ、お、じさま、ぁ…っ♡」
「おいおい、もう抵抗しなくていいのか?」
「だ、ってぇ…は、あっ♡は、ッ♡ぅぁ♡」

 神や人問わず、周囲に巨乳の者が多いせいもあるのだろう。ナマエは自身の小さい胸を「せめてもう少し…」と嘆くことがしばしばある。けれどいくら肌を重ね触れようと一切成長の兆しを見せない代わりに、それはそれは驚くほど感度の良いこの胸を、レオニダスはとても気に入っていた。
 現にナマエの胸元こうしては少し撫でただけであっという間に硬く勃ち始めた突起が服を押し上げ、もっと触れとばかりにその存在を主張するほど、敏感で可愛らしいのだから。

「あっ、ちょ、ま、待ってぇ…ッ♡」
「触らねえと辛いのお前だぞ」
「ん、ゔっ♡あ、は、あぁあッ♡」

 レオニダスは制止の言葉を聞くことなく。ホルターネックのホックを外すと、そのままあっという間に服を脱がせ。ナマエの上半身を完全に露出させてしまう。
 はらりと黒い布が落ちれば、汗ばみほんのり火照る白い肌に浮かぶ薄いピンク色の突起が顔を出す。後ろからではあるが、既にぷくりと勃ち上がり、ナマエの荒い呼吸と共に、早く触れて欲しいとばかりに震えているであろうことは見ずとも分かった。
 レオニダスは誘われるまま突起の先端をくすぐり、時折爪先で軽く引っかき。そうしてさらに硬くなったところを、今度は根本から摘まみ上げ、そのままくりくりとこねくり回す。ナマエは「きゃんっ」と子犬のような鳴き声を漏らしながら背を反らしていた。

「は、っうぁん♡あ、や、あんっ!♡」

 与えられる刺激から逃れようとナマエは背を反らすものの逆効果で。反らしたことでより押し付けられるようになった小さい、もとい慎ましやかな胸を、レオニダスはさらに揉みしだく。その度にナマエは何度も軽く達しているようだった。

「っ、う、ゔうぅうう…っ♡」
「唸るなよ」
「じゃ、あ、少しま、ってぇ…は、ぁんっ♡」
「だから、触らねぇと辛いのはお前だぞ」
「っお、じさまのばかぁ…あ゙ッ!♡♡」

 話している最中にも弄る手は止めず。最後とばかりに根元から軽く引っ張ってやれば、ナマエは口端から涎を垂らしながら、これまででも一際大きく腰を跳ねさせた。

「は、あ…あ゙……っ♡」
 
 中で達したときと同じ深い感覚に襲われているのか、ナマエの身体からはすっかり力が抜け。上半身からシーツの海に沈んでしまった。
 レオニダスはそんなナマエの頭を労わるようにひと撫ですると、そのまま手を腹の前へと滑らせ、黒いショートパンツのホックをぱちんと外す。それに気付いたナマエは足を動かし、うつ伏せからやや横向きになると、脱がせる手に身を任せ、下着ごとショートパンツから足を抜き去った。

「腰上げるぞ」
「ん…っ♡」

 その言葉に素直に従い震える膝に力を込め、支えられながら再び腰を上げる。同時に、当然のように膝をくっと左右に開かされ。レオニダスの眼前には内ももに蜜を滴らせ、中に欲しいと蠢く秘部が曝された。

「…お前、ほんと感じやすくなったよな」
「そ、なことない、れす…っ♡」
「ハッ、舌回ってねぇぞ」

 蜜をこぼす入口を数回撫で、招かれるように指を一本挿入する。瞬間、待ってましたとばかりに締め付けるそこは柔く温かく。見た目通りしとどに濡れ。胸だけで達したとは思えないぐらい解れていた。

「…俺様はここを一切触ってねぇってのに、胸だけでこんなに溢れさせてちゃ説得力もねぇな」
「う、あ…っ♡ぁ、は、あッ♡」

 これなら余裕だと判断したレオニダスは迷うことなく二本目も挿入する。そうして予想通り易々と飲み込まれた指を、内壁を抉りながら動かし始めた。

「ひ、い゙、っ!♡は、ぇう♡」
「こら、逃げんな」
「んゔぅ…ッ♡あ゙、んぁ、あぁっ♡♡」

 じゅぶじゅぶと卑猥な音を立てながら中を弄ぶ。軽く擦るだけでもナマエはいつもより反応していて。時折這ってでも逃げようとする様子さえ見せるほどだった。
 跳ねる度崩れそうになる身体を、中で暴れる二本の指が支える。軽くとはいえ乱暴に持ち上げられるその感覚さえも、今のナマエには堪らない刺激だった。

「や、あ゙っ!♡♡あ、ぁあ♡、ッ♡♡」

 手持無沙汰だったのかレオニダスは空いた手で、突っ伏したことでシーツに擦れる突起を再び弄り始める。
 先程までの刺激で痛いほど勃ち上がったそこをぎゅうっと引っ張りながら、中に入れた太い指で、腹側のざらついた場所を強く、抉るように引っかいた。

「っん゙あぁ!♡あ゙っ、い゙あ、ぁっ…〜〜ッ♡♡」

 喰いちぎらんばかりに締め付けるそこからずるりと指を引き抜く。支えとなっていた指が無くなった身体はそのまま崩れ落ちそうになるも、腹に回されたレオニダスの手がそれを支えた。
 このままいつものように抱きかかえられ、座ったまま後ろから挿入されるのだろうか。そう思ったナマエはなんとか起き上がろうと腕に力を込める。
 しかし何故かレオニダスはそれを制し。ナマエが「え…?」と疑問の声を上げわずかに振り向いた瞬間、にやりと笑い。物欲し気に開閉する入口を分厚い舌でべろりと舐め上げた。

「あ、っ……♡!?」

 予期せぬ刺激に大きな声を上げたナマエの腕からは、がくんっと力が抜け。再びベッドへ突っ伏してしまう。倒れ込んだナマエに構うことなく。それどころか、むしろやりやすくなったとばかりにレオニダスは持ち上がった腰を支えると、今度は秘部全体を覆うようにかぶり付いた。

「やっ、あぁ!♡おじさまっ、なにして…っ!」
「舐めてる」
「そっ、いうことじゃなくてぇ…んあぁっ!♡」

 少し唇を離し返事をすれば、吐息が掛かるのか内ももがぴくぴくと小さな反応を示す。肩越しに戸惑いと、わずかな批判を込めた視線を投げられたレオニダスは、もういいだろと再びそこへかぶり付く。これ以上拒絶の言葉を吐かせないように、同時に舌を滑り込ませながら。

「やっ、ああ゙ぁっ!♡はっ、あ゙、っんうぅ…ッ!♡♡」

 好き勝手蠢く舌が与える快感にすっかり負けてしまったのか、いやいやとかぶりを振りながらも、ナマエのそこはもっとして欲しいとばかりにレオニダスの舌を締め付け。時折尻たぶに触れるレオニダスの髭のくすぐったさにさえ嬌声を上げていた。
 けれど、やはり奥まで差し込むことができていないからだろう。甘い声出しつつも決定打に欠けるような、どこか物足りなさげな反応に、レオニダスは少し考え。腰を支えていた手をするりと滑らせると、あわいから覗く小さな突起を、ぎゅっと摘まみ上げた。

「ひ、い゙っ!?♡あ゙、あ、……ッ〜!♡」

 そこを触られるとは思っていなかったようで。油断していたナマエの身体は強い快感に耐え切れず、いとも簡単に達してしまった。
 背を反らし、腰を大きく跳ね上げ小さく声をもらしながら、自身の身体に何が起きたのか疑問符を浮かべるナマエを余所に、レオニダスは今の刺激で顔を出した突起を弄りなおもそこを舐め続ける。

「う、あ゙っ♡♡やらっ♡あッ、や゙、ああぁッ!♡♡」

 少しでも快感を逃そうとレオニダスの足に必死にしがみ付きながら耐えるも、もはやナマエの身体からは支えてもらわなければすぐに崩れ落ちてしまいそうなほど、ぐずぐずの快感に溺れてきっていた。

「おい、もう少し腰上げろ。舐めにくいだろ」
「な、っめなくてい、い゙っ♡あうッ♡はぁっ、あ、あ゙あぁ…っ♡」

 申し訳程度に薄っすら生えている毛は溢れた蜜でぺたりと貼り付き。そのおかげで普段は慎ましやかな突起が、触ってくれとばかりにぷっくりとその存在を主張している。こんなにしておいてまだ拒否するかと、蜜を絡め仕置きのつもりで少し強めに爪を立ててやれば、おもしろいくらいにナマエは反応を示す。
 尖らせた舌をぬぽぬぽと抜き差しし、その度溢れる蜜をずるるっ、とわざとらしく音を立てて吸い上げ。震える突起をかりかり引っかけば、徐々に中が搾り取るような動きをし始める。
 聞こえる声と蠢く中にナマエの限界を察したレオニダスは、最後だとばかりに舌を尖らせると、こそぐように、ぬかるむ壁をぐるりと舐め上げ。同時に、それまで引っかくだけだった突起を、根元から強く摘まみ上げた。

「い゙っ、あ!!♡い゙っちゃ、や、ああぁッ!♡♡」

 ひときわ大きな声を上げ中を強く締め付けながら、ナマエは陸に上げられた魚のように身体を跳ね上げ。勢いよく潮を吹き出した。

「は…っあ、あ゙…んッ♡」

 レオニダスは口内を満たす液体を喉を鳴らし飲み込み、少しの名残惜しさを感じつつ口を離す。支えのなくなったナマエの身体はついにべしゃりとベッドに崩れ落ちた。
 既に何度も達したからだろう。レオニダスが自身の体液を飲んだことすら気にする余裕もないようで。ナマエから出るのは乾いた喉から発せられる呼吸音だけだった。
 大きな水たまりのできたシーツに不快感を表すこともできず。筋一本も動かせないといった様子のナマエに多少の罪悪感は湧くものの、このまま放置されるのはこちらとしても辛い。
 レオニダスは潮で濡れた顔を拭い、半ば意識のトんでいるナマエの腰を無理やり起き上がらせると、ぬかるむそこへ勢いよく突き入れた。

「あ、い゙っ♡あ…、ッ!?♡♡」

 待ってましたとばかりにきゅうきゅう吸い付く内壁と、小さく吹き出した潮にまた達したのだと察する。もはやナマエの口からはうめき声とも嬌声ともつかぬ音が聞こえるだけだった。
 レオニダスはずり落ちそうになる身体を抱え直し、数度達したことで柔く開き始めた最奥を、そこへ入れろとばかりに穿ち始める。

「あ゙あぁっ!♡ ゔ、ぐっ、あ゙、はあっ♡奥っ、お゙くやらぁっ、♡♡」
「何言ってんだ。いつも咥え込んでんだろ」
「らって、いつもとちがっ、んあ゙ぁっ!♡」

 なるほど。指で解していた時から反応はいいのに何故未だ抵抗するのかと思ったが、腹側を強く抉りながら奥を穿たれる感覚に慣れていないせいで、無意識のうちに身体がわずかな抵抗してしまっていたようだ。
 というのも、二人は体格の差が大きいこともあり、普段のセックスでは座位や騎乗位など、基本的にレオニダスがナマエを抱えるようなものがほとんどで。こうして背後から、ましてや逃げられないよう上から押さえ付けることは、ナマエの負担にもなるのであまりしたことがなかったからだ。
 けれど仮に今ナマエを抱き上げところでろくに動けないことは目に見えていたし、何より嫌だと言いつつも奥は素直なもので。慣れない快感を喜んで享受し、さらによこせとばかりに先端に吸い付いてきているのだ。このまま刺激を続ければ、結局抵抗の言葉などすぐに消え失せることは分かり切っていた。
 それならば、とレオニダスはわずかに体勢を変え。痛いほど固く勃ち上がる熱をずるるるっ…と、先端が出る寸前までゆっくり引き抜いていく。

「レオおじさまっ、あ゙……ッ!?♡」

 突然ぽっかりと生まれた腹の喪失感に思わずナマエが振り向く。濡れた唇の端から唾液が溢れるのと、重く粘度の高い蜜が裏筋を伝い、シーツに落ちるのが見えた、その瞬間。今度は先端で腹側を強く抉るように、深く突き刺した。

「っ〜〜♡♡あ、っは、あ゙、ッ♡♡」

 ごちゅっ、という鈍い音と共にナマエの喉からか細い音が漏れる。
 適当に結んだからだろう。突き入れた瞬間、レオニダスの髪を結んでいた紐がはらりと解け。吹いているというより、もはや止められず溢れ出ていると言った方がいい程度には吹き出された潮の水たまりに、ゆっくりと落ちていった。

「ふ、ッ♡え、 ゔっ♡あ、ぁううっ、あ゙ッ♡」

 今のひと突きでようやく先端を飲み込めたようで。侵入した熱へ媚びるように吸付き、さらに奥へ奥へと誘っている。
 ぐちゃぐちゃ、ぴちゃぴちゃと水っぽく跳ねていた音が、次第にぐぽっごぽっと粘度を増したものへと変わり。滴る蜜は白濁し始め、重くナマエの内ももを伝っていく。

「おじさまっ、れおっおじさまぁ、あ゙っ♡あ、ゔッ♡♡」
「っ、まだ意識飛ばすなよ…」
「ん゙っ、んうぅ…っ♡」

 呼びかけに小さく頷く様子を見せている辺り、言葉の意味を理解できているのかは分からないが、一応聞こえてはいるらしい。
 両の手で輪を作れてしまいそうなほど薄い腰を掴み直したとき、ふと、レオニダスは繋がるそこの少し上。うつ伏せになっていることでよく見えるようになった後ろの穴を見た。
 そこは奥を穿つ度ぱくぱくと小さく開閉し、溢れた蜜や潮で濡れて光っていて。レオニダスは少し考えた後、そっと尻たぶに手を添えながら蜜を親指の先にだけ絡め。ひくつく穴に指の先端を、つぷつぷと抜き差しを始めた。

「っや、あ゙ッ!?そこや、やだぁっ!♡♡」

 まさかそんなところを触られるとは思っておらず。予期せぬ場所への突然の刺激に、ナマエは驚きの声を上げる。

「っゔ、ううぅう…おじさまっ、や、あ゙♡はあっ、んあぁッ!♡♡」
「ハッ…中々いい反応すんじゃねぇか」
「あっ、そんなことな、っあ゙あ♡は、ぁっ♡んうぅ、っ♡」

 腰の動きを止めることなく弄っているおかげか潤滑油には困らず。蜜を継ぎ足す度滑りがよくなる穴は、いつしか指とを繋ぐ糸が出来上がるまで柔らかくなっていた。

「あ、え゙っぅ♡あ゙、っはあ、あッ!♡♡」

 泣き声すら混じり始めた声に、これ以上やってはまずいかと思いつつも手が止まることはなく。ついにレオニダスは指を爪の根元辺りまで押し込み。同時にすっかり柔くなった奥を、最後に勢いよく一突きした。

「っい゙ぅ、あ゙!♡ や、っあ、あ゙あぁ…っあ、ッ〜〜〜!♡♡」

 大きな声を上げ達したナマエの中は、どちらもぎゅうぅっ、と強く締まり。つられるようにレオニダスも勢いよく精液を吐き出した。
 ぬかるむ中からずるりと引き抜き、すぼまる穴からも指を離す。吐き出したにもかかわらず未だわずかに勃ち上がる熱から精液を全て出し切るように扱き、ひくつく二つの穴へとかけてやった。

「……お前、こっちの才能もあるんじゃねえか?」
「お、こりますよ……は、あ゙…っ♡」

 そう憎まれ口を叩きながらも、最後にかけられた精液の熱さにもまた反応しわずかに吹き出した潮を内ももに伝わせているところを見ると、その言葉もあながち間違ってはいないようで。
 今後も時々弄って徐々に開発していってやろうと、レオニダスは密かに心に誓うのだった。


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