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28 07 Tue 満月とあけおメール、とソレイユ
初出 // 100101
 冷たい風がびゅうびゅうと馬鹿みたいに音をたてながら吹く中、人、人、人の壁の向こうにキラキラ、と言うよりびかびか光ってる今日の主役の電光板があった。

「こう、人ばっかりぎゅうぎゅうになってるの見ると蹴散らしたくなるなー…」

「真顔で物騒なこと言うのやめてくれません?短気なあなたなら、ほんとにしそうで怖いです」

 11時48分53秒。薄紫が視界の端を掠めて冷たい合いの手を返してきた。少し睨むと、相手は肩を竦めて、大体人混みが嫌なら来なければいいのに、と一言。あの電光板に用があんの、と反せば、興味のなさ気な返事がきた。今は11時51分57秒。

 その後薄紫のケータイが鳴って出たあとどこかに走っていった。相手が余程混乱してたのか話す声は大きくて、あたしにも届いた。…仕事仲間が行方不明になったらしい。ま、あたしには関係ないけどね。11時54分。

 時間を確認しながらボタンをカチカチ。言わずもがな年賀のあけおメール作成中。早くしないと間に合わないんだよね。あ、3分たった。少しデコレーションをして凝ったものを目指す、でもシンプルに。いや、むしろシンプルに。

 一斉送信の準備も終わってしばらくすると、年末のカウントダウンが始まった。



ごぉ!




よん!




さん!




にぃ!




いちぃぃっ!!!









 …ん?

 あれ?え、なにこれ?おっかしーな画面の見すぎで目がイカレちゃったのかな、なんか変なのが見えるんだけど…?なんで?え、なんで

「画面まっくろ?」

(うそでしょ!?ここに来て電池切れ!?)(ばかじゃないの!?)(なんのいじめだー!)

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