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 次の日、ヒロトと名乗った少年のチームとサッカーをすることになったのだが私は気が気ではなかった、そのヒロトは十中八九私の弟だからだ
 私の心配を他所に時間は約束の正午になりあたりが暗くなる、これはエイリア学園が登場するときのもので、私の危惧していたことが起きた
 目の前には一風変わったユニフォームを着ているヒロトとその仲間、ああ、知っている子が何人かいるわ
 そんな知っている子たちよりも私の視線はヒロトに釘付けで、それに気付いたヒロトが私を見詰め返してきた
 きっとヒロトは私のことなんて覚えていないはず、私が捨てられたのはヒロトが小さい頃だったから
 じっと見詰めているとヒロトは口角を上げグランと名乗った

「さあ、円堂くん、名前、サッカー、しようよ」

 円堂くんと一緒に私の名前を言ったヒロトに動揺が隠せなくなり思わず顔を背けて息を整える、切り替えなくちゃ、私は瞳子さんと一緒に父さんの間違いを正すのだと決めたの

 グランと名乗ったヒロト率いるエイリア学園のザ・ジェネシスと試合をすることになったのだが手も足もでない状態だった
 ザ・ジェネシスのスピードについて行けなければ点も軽々入れられてしまう、何とか攻め上がってもこちらのシュートは容易く止められてしまうのだ
 何より士郎とアツヤがせめぎ合っている姿が見ていられないくらい痛々しかった、気付いて、士郎はアツヤじゃないのよ
 士郎が不安定な今、DFの私が頑張るしかない、グランのシュートを止めるべくゴール前に立つ

「名前!」

 足元に花びらが集まりボールの軌道を180度変えてやればボールはそのままジェネシスサイドへ

「かわらなでしこ!」

「グランのシュートの軌道を基山が変えたぁー!」

 実況が響き渡る、円堂くんたちの喜ぶ声が聞こえるがそれどころではない、ズキズキと蹴った足が痛む
 この技は足に負担がかかるためあまり多用できない、この一回が試合に良い影響を与えてくれればいいのだけど
 士郎はこの技のことを知っているからか誰よりも心配してくれている、私は大丈夫だと言い張ってポジションに戻る、しかしこの試合はそう簡単にはいかなかった

 士郎のボールがいとも簡単に止められる上に士郎の精神状態がみるみる悪くなっていく、これはやばい

「うおおおおおっ!」
「っ、士郎! アツヤ!」

 グランの流星ブレードに向かって行く士郎はもう士郎なのかアツヤなのかわからない、だけどこのまま突っ込めば士郎は……!
 言葉よりも先に体が動いた、ボールに突っ込んでいく士郎を追いかけるように私の体も動く

「しろおおぉっ!」

「吹雪!」
「名前!」

 流星ブレードを体で受けた士郎を後ろから抱き止めるが私も一緒に吹き飛ばされるだけ
 背中が地面に打ち付けられ激しい痛みと苦しさに襲われる、けれど士郎とアツヤはもっと苦しんでいる
 みんなが士郎と私を呼んでる声がする、そういえば士郎を抱き留めたときに懐かしい声に呼ばれた気がするけど、ヒロトだったのかな、だといいな

「士郎、アツヤ……」

 二人の名前を呟く、そこで私の意識は途切れた



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