【JDマスター】(カドック/FGO/→MHA)

設定等

・夢主≠ぐだ子
・ぐだーずはいたりいなかったり
・成人済みの大学生
・最終的にカドック夢

 以上を把握していれば以下の細かい設定は読まなくて良し。


 魔術師の家系の生まれだが末端も末端なので家族全員一般人然と暮らしている。魔術回路がある以外はごく普通の一般家庭。故に魔術協会に属しておらず当然時計塔にも通っていない。
 魔術は全て独学。主に祖父母の家の関連書物から。故に魔術師というよりは魔術使いに近い。
 大学進学を機に上京し一人暮らししていた。北国出身の為寒さに強く暑さに弱い。嗜好品はホットケーキとお酒。
 両親、祖父母共に健在。祖父母は魔術協会に属していたらしいが現在は一介の高齢者。

 母方の祖母が魔術師であったこともありカルデア側から一般枠として招集が掛かり、大学が長期休みであったので旅行感覚でカルデアへ赴いた。説明会のあと他の候補生と共に待機していた際に爆発に巻き込まれたが祖母から貰ったお守りに刻まれた“蘇生のルーン”のお陰で生き延びる。そして何やかんやマスターに。
 カルデアへ行く際に祖母から貰ったお守りを常に首から下げて服の中に入れている(“蘇生のルーン”が入っているのだが夢主は知らない)。

 サーヴァントに対しては友好的に接しているが心は許しておらず常に見えない壁を作って一線引いている。元々人理修復までの期間ということだったので下手に情が湧いて別れが辛くなるのを避けるため。
 人理修復の途中そのことをビリーに勘付かれ問い詰められ思わず白状してしまい、ひと悶着あった末、結果的に考えを改め壁を無くして友人や家族同然に接するようになる。
 高校時代はバリバリのギャルであったためコミュニケーション能力は高い。テンションが上がったりテンパるとギャル口調になる。

座右の銘:身の程を知る
将来の夢:パラリーガル(法律事務員)
一人称:私(テンパると「あたし」)
性格:気さく、冷静、たまにテンパる、根は真面目
趣味:ウィンドウショッピング、
特技:速記、媒体無しで浮くこと
好き:ホットケーキ、餅、生クリーム、お酒、雪、お喋り、ハグ
嫌い:セロリ、魚卵、、暑さ、虫、過度な束縛
長所:物怖じしない、自分の意志・危機管理がしっかりしている、マナー・礼儀がなっている
短所:小賢しい、無駄に考え込む、料理出来ない、食に関して無頓着
マイブーム:爪の手入れ
よく読む本:雑誌、魔術関連の本
よくいる場所:図書館、カフェ、マイルーム(カルデアに来てから)
口癖「〜ねー」「〜じゃん」「〜し」
カルデアに来た時の持ち物:スマホ、ポーチ(メイク道具等)、タブレットPC、スケジュール帳&ペン、替えの衣類、財布、パスポート


・母方が魔術師家系
・父方は祖父母はアメリカかぶれ(ハグ好きの由来)
・属性は火、特性は“暗示魔術”
・大学に入ってから付き合った相手が超束縛男ですぐに別れた、以来束縛されるのを嫌う


▼魔術
 主に独学で覚えたルーン魔術とガンドと独自の浮遊魔術を用いる。カルデア支給の魔術礼装を着用することで専用の魔術も扱える。ルーン文字は幼少期に習得。
 浮遊は、通常箒などの媒体を使わねば難しいところ、彼女は媒体無しでも浮くことが出来る。本人曰く磁石の要領で浮いているので推進方法もそれに準ずる(彼女はリニア方式と呼んでいる)。ただし浮遊の高さは地上一メートル以内が限度。協会にバレたら封印指定もの。
 ガンドで相手を一時的に行動不能にすることが出来る。何度も重ね掛けすることで死に至らしめることも可能だが名前の力量だと数十回以上重ねなければならない。魔術師家系の恩恵で、ある程度の連射性能と礼装なしでの行使が可能。礼装有りだと対魔力C以下、礼装無しで対魔力D以下の相手に効果あり。
 どれもその場しのぎであり、詠唱を短縮できるほどの力量はない。


▼魔術礼装
 必要に応じて製作する。
魔眼代用:掛けることで霊体化したサーヴァントを可視出来るようになる眼鏡。自分の目を改造するのが怖いので造った。
お祖母ちゃんのお守り:祖母手製のお守り。言いつけ通り彼女は肌身放さず持っている。“加護のルーン”に加え、彼女は知らないが実は“蘇生のルーン”入り。
必勝祈願:“勝利のためのルーン”が刻まれている指輪。防御と治癒の力がある。普段は左手中指に嵌めている。カルデアのマスターになってから造った。


01.FGO1部

・カルデアに連れて行かれる〜1部開始

 本能的に動いていた高校時代に比べて、随分と理性的になったと思う。

「私がカルデアとやらに行くことで貴方に何かしらのメリット発生するのは分かります。が、私には何のメリットも無い。つまり行く理由は皆無です」
「そ、そこを何とか……!」


「はあ、所長に小言言われるなぁ……」
「大変ですね」


『緊急事態発生。緊急事態発生。中央発電所、及び中央管制室で火災が発生しました。中央区画の隔壁は90秒後に閉鎖されます。職員は速やかに第二ゲートから退避してください。繰り返します……』



「何してるんですか?」
「夏休みの課題レポートをね、進めてるの」

「人理が焼却されているのに夏休みの課題も何もないだろう」
「……人理は修復するんだから、課題はやらないとねー」

 長い夏休みの始まりだった。


・所長と契約書を交わしましょう

「契約書を交わしていないから私はカルデアの職員ではない。寧ろ被害者です」
「この状況で何を言っているのよ!」
「という訳で契約書を交わしましょう? 所長さん」
「この大変な時に契約書だなんて悠長なことやってる場合じゃないのよ!? 分かってる!?」
「解ってるからこその契約書でしょう。命に関わることなんですから」

 カルデアの指示に従い人理修復に努める代わりに、働きに見合った給金と名前とマシュの身に何かあった時の保障。

「え。わ、私もですか?」
「当然。だってデミ・サーヴァント? とは言え貴女も人間でしょう。人理が保障されるのならば保障されて然るべきよ」
「そんな屁理屈通らないわよ!」
「私たちがいなければ人理は修復保障されない。なら私たちも保障されて然るべきでしょう? 何か間違ってます?」
「っ……小賢しいわね!」
「“良い部下が欲しければ常に良い上司であれ”。父の言葉です」



・入れる場所の分からない謎の短編。多分1部終わったあたり

 他の候補生たちはAチームなる人たちを残して冷凍保存されていた全員を帰してしまったのだと言う。元々私は単なる数合わせで直ぐに帰れるからという小旅行気分でここまで来たというのに人類が唐突に終わりを迎えその修復を手伝ってくれだなんて頼み込まれ仕方なく始めたマスター業だった。だから、マスター業をやるとなった時にお偉いさんと取り決めたではないか。他の候補生の意識が戻ったら私はマスターを辞めて日本に帰してもらえると。元の生活に戻る為に、時には大きな怪我を負って、時には文字通り死にかけてまで、人理修復を成したというのに。他の候補生たちは私に内緒でとっとと帰してしまうだなんて。あんまりだ。


「兎に角、私は日本に帰るの。サーヴァントとの契約も切ってくれて構わないから」
「それはすごく困るんだよ……」
「ダヴィンチちゃん。私は慈善活動をしていた訳じゃないの。最初に言ったでしょう」

 これはあくまで彼らの意識が戻るまでの“契約”である。カルデアの指示に従い人理修復に努める代わりに、働きに見合った給料と私の身に何かあった時の保障。期間は“他の候補生の意識が戻るまで”。私と所長、両者のサインが入っている歴とした契約書もあるのだ。
 誰かと何かを約束する時は法的効力のある契約書乃至誓約書を書かせること。後々自分が不利になるであろう契約には決して同意しないこと。弁護士を生業にしている父が口を酸っぱくして言っていたことだ。
 冬木から戻ってから新所長とも同じ内容で再契約しているため本来ならば一人目の意識が戻った時点で私は契約に則りマスター職を辞めて然るべきだ。その旨の連絡が無かった故にてっきり未だ意識が戻らず冷凍保存されたままだと思っていたのに。私が事実に気付くずっと前にはもう彼らは家に帰されていたというのか。私は帰れないのに。
 これは契約違反を通り越して軟禁に当たるのではないだろうか。裁判起こせば勝てる気がする。

「何も分からない少女じゃあないんだから」

 騙せると思ったら大間違いだ。私は十二分に契約を果たしたのだから、これ以上ここに居てやる義理はない。

「兎に角私はもう帰ります。お世話になりました」
「ちょっと、名前ちゃん……!」

 下の名前で呼んで良いだなんて一言も言っていないのに。ここの人間は随分と馴れ馴れしい。職員らの制止を無視して自室として充てがわれた部屋へ向かう。ここを出るのだから荷物を纏めなければ。


02.2部〜、カドック成分多め

・2部、カドックと邂逅〜なれそめ

!!」

「? 何で私みたいにする必要があるの? 貴方は私じゃないでしょう」
「!」
「私なんてたまたま生き残っただけの魔術師もどきだからよ」

「“救った”つもりはないよ。私はただ“仕事”をしただけ」

 そういう“契約”をしたから。そのための“契約”だから。

「カルデアにとっては誰でも良かったのよ。適性がある人間なら、誰でも」

「貴方と私が生き残っていたら、きっと貴方が成し遂げてたと思うよ」


「目の下のクマ。頑張ってる証拠じゃん」
「幾ら努力したって結果が出なければ意味はない」
「日本ではね、時には課程も評価されるの。頑張ってる人は褒めてもらえるの」




・カドックを含む数名の部屋が設備不良で使えなくなり急遽夢主と相部屋になる

「…という訳でカドック君は名前君と同じ部屋で」
「何でだよ!」
「カドック、ここは狭いんだし仕方ないって」
「なんで受容してるんだよ! お前女だろ!?」
「だって…、ねぇ? ダ・ヴィンチちゃん?」
「こんなに顔を赤くさせてる人が男としての甲斐性見せれるわけがないし」
「うんうん」
「カドック君って童貞?」
「あーもう黙ってくれ!!」

「そもそも私は嫌いな人と同じ部屋で過ごせる程心広くないからね! 異性なら尚更だし! 分かれバカ!」
「……そ、それって……っ!」

「青春してるねー」

※トラオムで似たようなシチュになってたしカドック似たような反応してたね!!

・その後

「ちょっとダ・ヴィンチちゃんに呼ばれてるから行ってくるね……あ、カドックはあんま出ない方がいいかも。スタッフのみんなに嫌われてるし」
「結構ハッキリ言うなお前は……」
「まどろっこしいの嫌いだからねー。部屋の中の物なら何してもいいよー」

 そう言って名前が出ていくと室内にはカドックだけが残される。

「……何してもいいって言ってたが……」

 物は必要最低限、支給品のノートPCと名前の私物タブレット。あとは名前の着替えが何着かあるだけの簡素な部屋だ。他人の私物を触るのは憚られる。かといってノートPCを立ち上げる気にもなれない。
 ごろりとセミダブルのベッドに横になるとベッドの隅に乱雑に纏められた名前部屋着が視界に入った。
 一応今は自分のベッドでもあるので親切心からそれらを畳んでおいてやろうと拾い上げると女の子特有のいい匂いがして、思わずそれが勃ってしまう。
 名前が戻ってくるまであと、どのくらいかは分からないがそれまでに自慰行為を終わらせなればならない。
 ベッドに横向きでうずくまるように寝転がり名前の脱ぎたての服を抱え込んで匂いをかぎながら自慰行為に耽るカドック。
 夢中になりすぎて名前が戻ってきたのに気づかない。


・保護者鯖がカドックに「お前に娘はやらん!」的なのりが始まる。いまいち乗る気のないカドックとノリノリの鯖たち
鯖の誰か「だいたいピアス向けてる不良に娘は云々……」
夢主「いやわたしもピアスしてんだけどね」
鯖「マスターは耳だけだからいいのよ」
カドック「いやこいつ耳だけじゃなくてヘソピも空いてる」
マシュ「……何でヘソにあるって知っているんですか?」
カドック「!」


03.異種特異点М ヒーローの世界(→MHA)

 人理修復済み。二章ネタバレ有り。超ご都合時空カルデア。カドック→夢主描写あり。

 イベントのノリで特異点が発生。
 個性“魔術師”として雄英高校普通科に通う。サーヴァントは使い魔という立ち位置。
 同行サーヴァントは六騎。隠密、単独行動スキル優先でそれなりにバランス良く。アーサー(セイバー)、ビリー(アーチャー)、クー・フーリン(ランサー)、風魔小太郎(アサシン)、アナスタシア(キャスター)、天草四郎(ルーラー)。ビリーは相棒、アナスタシアはサポート枠でカドックから借りてる。

 ※このカルデアのアナスタシアはカドックと名前をくっつけようとカドックの恋を応援している。




「──“異種特異点”?」
「そう。こことは違う異界の人理に発生した所謂亜種特異点のことだよ。別の世界だから敢えて“異種”と定めた訳さ」
「異聞帯みたいなもの?」
「それとはまた違う。異聞帯は誤った流れの歴史であって、異種特異点の異界はその世界の正史上に出来るものさ」
「んー、じゃあもしかしなくても魔神柱の生き残りが……?」
「当たらずも遠からず。君らが倒した魔神柱の残滓が消滅から逃れる為に異界に潜り込んで力を蓄えた結果、人理定礎崩壊を導くことになった」
「それガチでやばいやつ」
「そう。抑止力が存在しない世界の場合最悪の結末が待っている。故に我々が“後始末”をしなければならない」
「じゃあ亜種特異点みたいに今回の仕事も人理定礎の復元?」
「そういうことになるね」
「特別手当出るよね?」
「今回も長期任務になるから、覚悟しておくことだ」
「無視すんなし」

 そんな至極適当な会話で始まった異種特異点の調査及び人理定礎の復元任務。要はいつも通りレイシフトしてエネミー退治する、ということ。場所が異界であってもさして変わりない。
 そう、いつもと変わらない単なる長期任務だ。

「いやいや。無理があるでしょう流石に」

 私が人生二度目の高校生活を送ること以外は。



 人理修復に伴う後始末でしばらく異界で生活することとなったのは良いが滞在中の私の身分が何故か“高校生”になってしまっていた。
 ダ・ヴィンチちゃん曰くその高校に通うことでエネミー退治が効率的に行えるのだそうだ。が、潜入先ある高等学校の制服を着て改めて思った。ブレザーとはいえ流石に成人済みの女子大生には結構きつい。勿論サイズ的な意味ではなくではなく見た目が。最早イメクラだ。
 礼装の月の裏側の記憶セーラー服ですら着用拒否したというのに。現実は無情である。

『似合ってるわよ』
「……気休めをありがとう」

 霊体化しているアナスタシアに返事をして今回の拠点であるアパートを出る。学校まではかなり近い。

『あら、信じてないわね? 本当に似合っているわよ。カドックに見せたいくらい』

 自身のマスターを思い出しているのかにこやかな笑みを浮かべる皇女。
 人理修復を終えたカルデアは現在後始末に追われている。今回のように異界に逃れた魔神柱の残滓を片付けたり、亜種特異点の人理定礎復元をしたりというのが当面の仕事だ。
 特にレイシフト経験の多い私が異界に出来た“異種特異点”に、亜種特異点にはカドックが駆り出されている。魔術師家系なのに一般人として生活して興味本位の独学で魔術を覚えたよえな私とは違って彼はちゃんとした魔術師だし、私の手練サーヴァントもサポート要員として同行しているようなので心配はないだろう。

『ところでカドックとはどこまで進んだの?』
「どこまでって、そもそも何も始まってないし……」
『まあ! それはいけないわ。帰ったらカドックとは話する必要があるようね』
「……」

 サポート要員に彼女を選んだのは失敗だったかもしれない。とは言っても今回の長期任務の話が上がり同行サーヴァントを選出するにあたって彼女自ら立候補してきたのだから選んだというのは語弊があるか。
 というか立候補した理由はこれか。恋愛この話をしたくて付いてきたのか。
 彼女は意外と恋愛話が好きなようで、よく鈴鹿御前と話し込んでいる姿が目撃されている。私がもう少し若かったら、具体的に言えばJKと呼ばれる時代の私だったら喜んで恋バナに参加していたんだろうけど。人理修復が終わったとはいえサーヴァントと恋愛話する余裕はない。
 そもそも何故カドックと私をくっ付けたがるのかが分からない。確かに彼は見た目も良いしスペックも良い、性格に少し難ありだがそれは私は別に気にしない。ってそんなのは今はどうでも良くて。

「私はともかくカドックが嫌でしょ。私みたいのは」
『……はぁ……カドックも苦労するわね』
「?」

 この話を早く終わらせたくて適当に言えば、あからさまな溜め息を吐かれてしまい思わず首を傾げる。腑に落ちない。
 そうこうしているうちにこれから私が通う国立雄英高等学校の門が見えた。

「兎に角、この話はおしまい!」
『……わかりました』

 少し不貞腐れてるアナスタシア可愛い。じゃなくて、霊体化したサーヴァントを可視出来るようにとダ・ヴィンチちゃんの助けを借りながら作った魔術礼装である眼鏡を掛けているから私は彼女の姿が見えているが、普通の人には私が何もない空間に話しかけているようにしか見えない。完全に変な人だから。別に友達を作るつもりはないが普通科とはいえヒーロー養成学校に通うのだ、変に警戒されても困る。

 この世界での私は普通に入試を受けて学校に入学し通っている設定らしいが実際は登校初日。会話も彼らの記憶に合わせなくてはならない。
 バカでかい扉を開けて普通科の教室に入れば何人かが私の姿を確認して挨拶してくれたので私も挨拶を返す。クラスメイトの顔と名前と私との関係性は一通り頭に入っている。特にこれといった親しい友人はいないが分け隔てなく接する大人し目の生徒、というのが私の設定のようだ。
 実際の私の高校時代はかなりはっちゃけた、友人曰くギャルギャルしい生活をしていたのでかなり違和感だ。
 ちなみにこの異種特異点にレイシフトする前、ダ・ヴィンチちゃんが掛けてるだけで顔立ちが幼く見えるように眼鏡を加工してくれたので見た目の問題は解決済みである。といってもこの世界の人間は“個性”のせいか人間離れしてる人や高校生に見えないくらい大人びている人も多い為あまり心配はなさそうだが。まぁ当面はこれを掛けていれば大丈夫だ。

「心操君おはよーん」
「おはよう名字さん。朝から元気だね」
「まぁね。一限目って何だったっけ」
「数学だよ」
「ん、ありがとー」

 隣の席の心操人使に挨拶をして教科書類を机に仕舞う。反対隣の女子に挨拶をされたのでそれに返事をして、初日にしては割とうまく馴染めていると思う。
 ここからは適当に授業を聞き流しつつ今後の方針について考える時間となる。昼休みにもなれば偵察に行ってもらった他のサーヴァントたちが戻ってくるから。


「――それで、何か収穫はあった?」

 購買で買った惣菜パンを持って人気の無い中庭のベンチに座れば、今朝から偵察に行ってもらっていたサーヴァントたちが集まってくる。

「全く。気配のけの字もなかったぜ」とクー・フーリン。
「私の方も同じです」
「右に同じ」

 クー・フーリンに同意するよう天草四郎とビリー・ザ・キッドが言う。今までのように暴れているエネミーの退治、とりわけ聖杯探索グランド・オーダーするわけではないので最初の“きっかけ”を掴むのには骨が折れそうだ。

「残滓だから見つけにくいのかも知れないね」

 そう言ったアーサー・ペンドラゴンは被っていたフードを脱ぐ。申し訳なさそうな表情からしてこちらも収穫は無かったようだ。
 ちなみにアサシン枠として連れてきた風魔小太郎は私の護衛として今も身を潜めている。アナスタシアも一応護衛なのだがサポート要因でありレベルが些か低いため今まで通り彼が護衛している次第である。

「そっか。じゃあ成長するのを待つしかない感じ?」
「場合によっては。とりあえず僕はもう少し遠くの方まで探してみるよ」

 アーチャーの単独行動スキルを活かしてのビリーの提案に頷く。

「うん、お願いするね。ビリーの探索次第だけど夜にもう一回行きましょ、私も付いて行けるし」
「ん、じゃあ行ってくるね」

 ひらひらと手を振ってこの場を去ったビリーを見送り、他の三人に向き直る。

「アーサーと天草とクーちゃんもお疲れ様。あれだったら拠点に戻っててもいいよ」
「じゃあ僕はこの学校の探索をしようかな。間取りの確認もしたいからね」
「私も、ここの施設周辺を見て回ります」
「近くに海見つけたからオレは釣りでもしてくっかな」
「じゃあ夕飯はクーちゃんの釣果次第ってことで!」
「おう。任せときな!」


・初日の夕食時譲渡隙あらば自分のマスターを薦めてくるアナスタシアさん

「料理出来るサーヴァント連れてくるの忘れてた……!」
「これを機にマスターもそろそろ自炊出来るようになればいいのでは?」
「無理! 人には向き不向きがあるの!」

「こりゃ家事出来る男と結婚するしかねぇな」
「カドックは何でもそれなりに出来る男よ」
「へぇ……え、何で今カドック?」


04.異種特異点М 体育祭編

ミッション:体育祭で三位以内に入る
(準決勝で爆豪と対戦中、眼鏡が落ちそうになったのに気を取られて場外に吹き飛ばされる、眼鏡ありでの肉弾戦は慣れてないので仕方ないよ。爆破をモロに食らったけどピンピンしてるのやばい。もっとひどい目にあってきたからね! 要は慣れだよ! あとカドックにもらったお守りの加護ってことで)

「すまない。ヒーロー科に入れるのを忘れていたよ」
「は?」
「とある私有地に反応があってね。調べたところヒーロー科の林間合宿が行われる予定地らしい」
「……普通に夜中忍び込むんじゃ駄目なの?」
「出来なくもないがプロヒーローの私有地だから難しいだろうね。それよりかは正当な手段で立ち入った方が穏便に事を済ませられる」
「……つまりヒーロー科に編入しろと?」
「流石名前だ、話が早い。明日行われる体育祭で良い成績を叩き出せば編入なんて簡単さ」
「なら何で最初からヒーロー科に設定してくれたら良かったじゃない!」
「よくある可愛いミスさ」
「可愛くないし!」

 といった夜の通信を経て体育祭本番。私はジャージの袖を捲り気合いを入れざるを得なかった。
 ヒーロー科の入試に落ちて不本意に普通科に通っている生徒たちは編入のチャンスであるこの体育祭に掛けているので気合の入り様
が段違いだ。そんな中大人である私が眼をぎらぎらに光らせた現役高校生に勝てるのだろうか。
 体育祭はテレビで全国放映されているのでサーヴァントを表立って出すのは危険だ。サーヴァントによっては世界の宗教観が変わってしまう。

「最初のふるい」

 スタートの合図と共に地面を走る冷気、その正体を考える前に体が動いていた。

『流石マスター。やるね』
「お陰様で危機管理能力だけは高くなったから」

 無意識に行った浮遊魔術は最早癖だ。霊体化したビリーの賞賛を受け走り出す。

 大人だから子供だからという問題ではなく、寧ろそれを言うなら現役高校生である彼らの方に分があると思うし、兎に角私の運動能力が現役高校生を上回っているという事実がここにある。
 そしてそれか年齢や体格の差によるものではなく私自身のポテンシャルが著しく向上しているが故の現象であることが理解出来た。高校の時より確実に足が速くなってる実感がある。
 これも一年以上に及ぶレイシフトの賜物であり、普段から周りにはサーヴァントがいるから気付けていないあれか。っていうかカルデアーズブートキャンプかよ。嫌だよ。


 一介の高校生と比べても潜ってきた修羅場の数がズバ抜けている自覚はある。ルーン魔術に加えてカドックに教えてもらった強化魔術もあるから、どんな“個性”相手でも大抵の肉弾戦では負けないだろう。




▼vs上鳴

『普通科から二人目の刺客! 可愛い見た目のイケイケガール! 名字名前! バーサス、スパーキングキリングボーイ上鳴電気!!』

 歓声に応えるように観客に向かって両手を振れば会場が盛り上がる。目立ってプロの印象に残れば指名が来る可能性が上がりヒーロー科編入の後押しともなる。まぁもとより目指すのは優勝一択だけどね。
 上鳴君対策はばっちりしてきたので彼が動くのを待とうと様子を伺っていたらにかりと笑った。


「俺は上鳴電気! よろしくな!」
「名前だよ〜。こちらこそよろよろー」

 自己紹介してる場合ではないと思うのだけれど彼のお喋りは続いた。

「なぁなぁ今度飯でも行かねぇ?」
「いいよぉ。この辺りの美味しい店知ってるのなら行く行くー」

 新宿のアサシン宜しくノリの良い返事をすれば、まじすか、と彼の目が輝く。お喋りをして相手を油断させる作戦かもしれないが如何せん私自身元来ノリの良い性格をしているものだから話が弾む。

「好きな食べ物とかって何?」
「パンケーキの美味しいお店とかあったら教えて欲しいな〜!」
「知ってる知ってる! とっておきの店あっから行こうぜ」
「やった! 楽しみ〜」
「よっしゃ! んじゃ、空いてる日教えてくんね?」

 実際問題近辺の外食店の情報は、料理担当サーヴァントを連れてくるのを忘れた私たちにとって非常に有り難い。

『ナンパすんなー! しかもオッケーすんなー!!』

 真面目にやれーというプレゼント・マイクの言葉に上鳴君の表情が変わる。軟派な緩い笑みから打って変わった真剣な表情。やはり作戦だったか。

「あり、ちょ、まじかぁー!?」

 彼の“個性”は先の騎馬戦時に把握していたので対策は考えておいた。手をかざし刻んだ“古の雷除けのルーン”により彼の最大出力の放電は私には当たらず、お陰で楽に彼を場外へと投げ飛ばすことが出来たのだ。

「ごめんねー。雷除けの魔術使ってるからそれ、効かないのよ」

 呆気なく終わった戦いとは裏腹に会場は大いに湧く。そりゃあそうか、普通科がヒーロー科を下したんだ。

『普通科名字名前! ヒーロー科を倒しちまったぜ!! 運が良かったのかそれとも実力なのか!?』

 リングから降りると傍で見ていたサーヴァントたちが軒並み眉にしわを寄せていた。

「え、何なに。どしたの」
『実力に決まってんだろーが』

 クーが不機嫌そうに言う。ああ、プレゼント・マイクの実況に対してか。独学でルーン魔術を覚えた私に更に様々なルーンを教えてくれたのは彼とスカサハだ。
 さっさと客席に戻れば待ってましたと言わんばかりにクラスメイト達に声を掛けられる。

「名前〜! ヒーロー科倒しちゃうとか凄いじゃん!」
「お前の“個性”すげーな!」
「ヒーロー科編入あるかもよ!?」

 あるかも、じゃなくて編入しなきゃいけないのだ。

「ありがとー。次も頑張るねー!」

 が、裏事情を言えるわけもなく、ただただ笑顔で伸ばされた手を叩いてハイタッチする。

「名字さんお疲れ」
「心操君もお疲れ〜。惜しかったねー」

 次の試合の勝者と戦うことになるのだからしっかりと試合を見なければ。




▼vs飯田

「速いだけじゃあ意味ないよ」

 前にビリーの銃を撃たせてもらった時にコツを教えてもらった。自身の得物の射程と速度、標的の速度と軌跡、これらを緻密に計算して標的の軌道を読み次に標的が居るであろう場所に、自分の得物が到達するタイミングを見計らってしっかり打ち込む。
 ポイントは“焦らないこと”と“躊躇しないこと”。

「……“ガンド”!」

 数秒後、彼の動きがぴたりと止まる。

「なっ……体が……動かない、だと……!」

 敏捷特化“個性”の彼を仕留められたという事実はデカイ。つまり彼以下の敏捷系“個性”ならば私程度でも仕留められるということ。
 一応もう一度ガンドをかければ膝を付いて見るからに体調を崩す飯田君。

「ごめんねー。でも死にはしないから大丈夫……っと」

 悪意を持った高位の魔術師のガンドならともかく、私程度の魔術師のガンドは二発食らっても体調を崩す程度で済むから保健室で安静にしていれば時期良くなるだろう。まぁ最悪ゲロは吐くかもだけど。
 “突風のルーン”で彼を吹き飛ばせば一丁上がり。

「対魔力スキルないしきついでしょ」




▼vs轟

 開幕早々の高出力の氷結には、左手の中指に嵌めている指輪に刻んでおいた“勝利のためのルーン”に“勝利の加護のルーン”で強化した障壁で対応する。
 障壁に覆われていたため氷漬けになるのは防いだが氷塊の中に閉じ込められてしまった。寒い。
 咄嗟に突き出した右手が氷漬けから逃れたのは幸いだ。こればっかりは自分の経験値の多さに感謝だ。

「動けねぇだろ。格が違い過ぎた。凍傷になる前に降参とけ」
「心配ありがとね。でも右手が使えるなら大丈夫」
「!」

 私の言葉に轟は飯田戦を思い出したのかガンドを警戒し、咄嗟に距離を取って右手を凍らせようとする。が、私指先が動く方が速かった。“火のルーン”で氷塊を一気に溶かし脱出する。

 凍らされても即座に“火のルーン”で溶かしていく。向こうに火の“個性”を使う様子がないのでこちらは遠慮なく“火のルーン”を使わせてもらう。
 必殺の一発を打つため、相手の動きを読んで、予測して、ここぞというタイミングで決める。

「“ガンド”!!」
「っ、くっ……!」
「舐めプありがとね」

 ガンド最強説を唱えたい気分である。

『オーマイガー! どうなってんだこりゃあ!? 普通科の名字がヒーロー科推薦組の轟を倒しちまったゼー!? 今世紀の大番狂わせじゃねーか!!』

「マスター、魔力保つかい?」
「……多分!」




▼vs爆豪

『まさかの“強個性”でここまで登りつめた普通科女子! 名字!!』


 私が扱える魔術は、浮遊魔術とルーン魔術と強化魔術くらいだ。

 強化した脚力で迅速に彼の懐に入り込んで彼のジャージの襟を掴む。そのまま一本背負いで場外に投げ飛ばしたいのだが、やはりここまで勝ち進んだだけはある。

 左手の中指に嵌めている“勝利のためのルーン”が刻まれた指輪が彼の爆破を余すことなくガードしていく。



「オラァ!!」
「やば……!」

 爆風によって魔術礼装眼鏡が吹き飛びそうになったのを咄嗟に押さえてしまった。
 直ぐに態勢を整えようとしたが既に遅く、今の一瞬に生じた隙を突かれた。

「死ねぇ!!」
「っ!」

 腹部に当てられた掌から火花が散る。加減されているとはいえ爆破をモロに食らってしまい一気に場外まで吹き飛ばされてしまう。

「なーんてね」
『な、何だってー!! 浮いてるぜオイ! どうなってんだこりゃあよぉ!?』
「奥の手使っちゃったよもー」

 場外に負け、ということは逆手に取ると場外に飛ばされても負けることはないということ。

 奥の手を使う時は更に奥の手を持っておけっていう昔友達に勧められて読んだ漫画に書いてあった台詞だが、本当にそうだと思う。でももう更に更に奥の手はないからはっきり言ってヤバい。
 それにそろそろ片をつけなければ魔力が切れそう。

「往生際が悪ぃンだよ!!」
「ぐっ……あっ、もう魔力ないわ」

 予想以上に消耗が激しかったらしい。自分でもはっきり分かるくらい魔力が底を突いていた。
 それもそうだ、異界の地でカルデアからの細いパスを補うためいつもより多く魔力を供給している上に、エネミーから身を守る程度しか戦闘経験のない奴が立て続けに対人戦を行ったのだ。しかもサーヴァントのように魔力の使い方が上手くない魔術師もどきだ。そりゃあこうなるわ。

「ビリー! キャッチして!」
「了解!」

 吹き飛ばされた私を受け止めてくれたのは単独行動持ちのビリーだ。魔力の供給がなくても数日くらいなら顕現できるアーチャー特有のスキルが私を救ってくれた。あのままだったら壁に激突してたからね、やばば。

「ナイスキャッチ!」
『子供だ!』
「ぶはっ!」

 間髪を入れずに聞こえてきた言葉に思わず吹き出してしまった。

「……」
「ビリーどうどう、落ち着いて。ホルスターから手離して!!」

 流石のビリーも子供に間違えられるのはカチンときたみたいで、さっきを漏らす彼を何とか宥める。

「名字さんその子は……」
「あー、ミッドナイト気にしないで下さい。彼は魔術師の使い魔みたいなものですので」
「使い魔って……そこの彼も“個性”の一部だって言うの!?」
「“個性”の一部……まぁそうなるのかな?」
「そういうことでいいと思うよマスター」
「そういうことだそうです」



「だー! 負けたー! 悔しい!」

 あの時眼鏡を押さえなければ私の勝利は見えていたのだが仕方がない。あの魔術礼装眼鏡は簡単に替えが利かないのだ。何よりこれが外れたら私は高校生に見えなくなってしまうかもしれないというリスクがある。
 こんな事ならば眼鏡を固定するルーンでも刻んでおけば良かった。

『素直にオレらを頼ってりゃあ良かったんじゃねーか?』
「流石にそれはダメだって」

 からからと笑うクーに冷静に返す。流石に成り行きとはいえミッドナイトに彼ら使い魔が個性の一部だと明かしてしまったかが本来彼らの存在は公にしてはならないのだ。

「……お酒飲みたい」
『この任務が終わったらだな』
「いつになるのやら……」




・林間合宿、肝試しでもエネミー退治、逸れて迷っていた所に敵が来て対処したと言い訳する。


05.DC混合、設定のみ

FGO×DC。

 ぐだーずのいない世界線における人類最後のマスターは全ての任務を終えて元の生活に戻りながらカルデアの仕事を熟す。東都大学のJDしてて何故か事件に巻き込まれる。

 名前の部屋(賃貸マンション)のクローゼットがカルデアと繋がっており行き来が自由。ただし名前若しくは彼女と契約しているサーヴァントが扉に触れ魔力を注ぐことによって空間が繋がる仕組み。
 人理焼却及び修復については世界の主要国の代表には機密情報としてカルデアから伝えてあるため危うく総理大臣賞を貰うところだった。そんなもののために頑張ったんじゃないやい。

 冲矢とか赤井とか安室とかに絡まれるけど結局はカドック落ちだよね。



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