▼基山と、世界から消えた女の子(inzm)
みんなおかしい、誰一人として名前の存在を覚えていないなんて
俺より一つ年上で同じお日さま園で育った名前は、美人でそれを鼻に掛けないさっぱりした性格だからみんなに慕われていた
変な本ばかり読んでいるちょっと変わっている所もあるけれど俺はそんなところにも惹かれていたし、みんなだって名前姉さんって呼んでいたじゃないか
俺らがエイリア学園としてサッカーで世界征服をしようとしていたときも父さんの考えに反発して瞳子姉さんと一緒に出ていったときは本当に悲しかった、今まで信じていた人に裏切られたのだとみんなショックを受けていたはずだ
でも円堂くんが仲間の素晴らしさを教えてくれて、父さんが間違いを認めてくれたことにより俺たちと名前の絆も元に戻ったんだ
そのとき名前が両手を広げておいでって言ってくれたのも、その胸に飛び込んだ俺たちをしっかりと受け止めてくれたのも全部名前の俺たちに対する愛情だって、みんな気づいてた
なのに急に名前は消えるし、父さんも姉さんも晴矢たちもみんな名前のことを知らないって言うし、園の名簿やアルバムからも名前の情報は消えていた
最初は手の込んだ悪戯で俺をからかっているのかと思ったけど違った、本当にみんな知らないみたいだし嘘をついている様子も無い
名前がいたということは事実だしあの時の温もりは今でも覚えている、名前はちゃんと生きていたんだ
となると考えられることは一つだけ、つまりこの世界から名前が消えたということ
名前がいなければこんな世界無いのと一緒だ、円堂くんとサッカーが出来ても名前が居なければ意味なんて無い
夢主はある日突然別の世界にトリップしちゃった的な
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