後ろ姿までかっこいい




「あ…。」



久しぶりに見付けた。
いつ見てもかっこいい。

今はメンバーさんと一緒、か…。
まあ、ここは場所も場所だし、向こうも仕事がまだ残っているのかな?
それなら仕方がない、帰ろう。



「アンバー?」



話し掛けるか悩み、引き返そうとしたとき。
向こうの方から話し掛けてくれた。



「…オンニ。」



いつも通り、喜んでいるのか怒っているのかよく解らない無表情のまま、名前を呼んで来た。
お姉さん、と返すと、にっこりとまではいかないけど、少し笑ってくれる。

この人は、少しだけ私に似ていると思う。
"何が"と言えば、"ルックスが"だ。

顔を隠せば男か女か解り辛い私たち。
だけどミンスお姉さんは、顔まで見ても男だと信じて疑われないだろうレベル。
つまり、すごくかっこいい。



「来てたのかい?」

「はい。仕事があったので…。」

「そう…。がんばり過ぎたらだめだよ。」

「それはオンニも、ですよね。」

「僕は平気だ。」



ミンスお姉さんと知り合ったのは、本当に些細なことがきっかけ。
ファンから並んでいるところを見てみたいと言われたので、f(x)とBEASTが一緒のとき、少しずつ話すようになった。

ファンが喜べばミンスお姉さんも気にしたりはしないし、喜んでファンが望むことをする。
最初こそ仕事以外では一切話しをすることが無かったけど、最近ではミンスお姉さんの方から話し掛けてくれるようになった。

きっと、環境が変わったから、だろう。



「ミンスオンニ、ジュニョンさんとはどうなんですか?仲良くしてます?」

「……………なんで知ってるの?」

「見てたら解りますよ。他のメンバーとかは、知らないみたいですけどね。」

「……そんなに解りやすいのか…。」



ミンスお姉さんは多分、ジュンヒョンさんと親しい間柄なんだと思う。
私には、ミンスお姉さんの隠し切れないほどの幸せそうな表情が解るから。

何度も表舞台で一緒に立ったんだ。
ある程度の変化なら、よく見れば解る。

ぶつぶつ呟くミンスお姉さんの肩を引いて、写真を1枚撮ってみた。
流石のミンスお姉さんでも驚いたみたいで、目は見開いているから面白い。



「……アンバー。」

「ふは。これ、Twitterに載せますね。」

「だめ。僕がぶさいくだから。載せるならちゃんとしたのを載せなよ。」



ミンスお姉さんは、Twitterに写真を載せること自体には反対じゃないらしい。
もう一度撮って確認して、オッケーが出た。

さっき撮った写真は、こっそりと自分の携帯のホーム画面に設定する。
これは私だけの秘密の宝物。

BEASTのメンバーに呼ばれて、またね、と言いながら手を振って帰るミンスお姉さん。
その後ろ姿を見て、やっぱりお姉さんは誰よりもかっこいいな、と思った。



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