今日も変態元気でよろしい

「ぐへへ…ぐへ。」

「おい誰だよ部外者入れた奴。」



今日も仕事な俺は、今日も絶好調に変態臭を醸し出すなまえに遭遇した。
それも何故か楽屋で。

だからなんでなまえがBEASTの楽屋に居るんだよ。
おかしいだろ。
TEEN TOPの楽屋に帰れ。



「あ、なまえちゃん入れたの俺ー。」

「何しでかしてんだよ四次元!!」



ぐへへ、なんて気色悪い笑い声を零しながら俺の腰をガッツリホールディングしているなまえ。
そんななまえと戦っていると、今にも夢の国にでも飛び立ちそうだったヒョンスンが急に起き上がって、爆弾を投下するだけ投下して来た。

なまえちゃん入れたの俺ー、なんて言いながらヘラヘラと笑うヒョンスン。
そんなヒョンスンに湧いた一瞬の殺意。
俺のことを誰が責められよう。



「おい、マジで邪魔。どっか消えろ。」

「愛の鞭もたまには燃える…。うん、今日はちょっと激しいプレイでもする?」

「いやもうマジで。土下座でもなんでもするから帰ってくんねぇかな。」

「土下座!?つまりわたしに女王様をしろって!?出来るか解んないけど、ジュニョアのためならわたし頑張るよ!!」

「良いからお前は人の話を訊け!!」



どうしてだ。
どうしてこいつとは、こんなにもまともな会話が出来ない?
普通なら成立する会話でも、こいつとだったらどこまでも複雑になっていく。

なまえに対して以外怒鳴らない俺に、少しオドオドとするドンウン。
気を利かせたドンウンは、ヌナ…そろそろTEEN TOPに戻った方が…、と救いの手を差し伸べて来た。

そうだ、あんまり気に入らないけどなまえはTEEN TOPの専属スタイリストなんだから、早く戻ってやれ。
うん、なんだかんだでやっぱり、気に入らないけどな!



「えー、わたしジュニョア見てないと仕事出来ないもん。」

「お前…。今までそれでよく通用してたな。感激したわ。」

「あらユン・ドゥジュンごきげんよう。今日もおじさんよろしく老けてるね。」

「お前は俺を泣かせたいわけ!?」



ドンウンに言われてしまうと強く言い返せないのか、頬を膨らませて可愛いようで恐ろしいことを言うなまえ。
この変態、誰か黙らせてくれマジで。

こいつをどうするか、と考えていると、メイクが終わったドゥジュンがなまえに話し掛ける。
何やら貶されているみたいだが、ドゥジュンに対するなまえの当たりが強いのは今さらのことだから、ドゥジュンのことを助けようとは思わない。
決して嫉妬なんかではないからな。



「でもジュニョニ、前より楽しそうだし明るくなったよね。」

「……なんだよ急に。終わったのか?」

「ん、終わったよ。…前の彼女さんよりなまえちゃんと居る方が楽しそうに見えるから。良かったなー、と思ってさ。」



ドゥジュンと言い合うなまえを見つめていると、メイクを終えたらしいギグァンに話し掛けられた。
ギグァンは、前の彼女さんよりなまえと居る方が楽しそうに見える、と言う。

…それは俺も否定しない。
最初は別れたショックもあって落ち込んでいたけど、新しくわたしと恋して元気出そうよ!、なんて馬鹿なまえが言うから適当に付き合っていた。

だけどもう、1年以上も経てば適当なんか無くなるし、愛しさも生まれてくる。
それにあいつはいつも素直で明るくて、馬鹿で痴女だけど一緒に居て疲れることも無ければつまらないことも無かった。

あーあ、本当に。
あの頃はヤケクソだったのに、いつの間にこんなに嫉妬までするほどなまえのことを好きになっていたんだか。
そのことが不思議でたまらないけど、そんな感情が嫌いでは無かった。






(やっぱり此処かよ。ヌナ逃げんな!)

(ゲッ、チャニ…。)

(ヌナ、あんた今仕事なの解ってる?)

(は、はい…。)

(何楽屋から逃走してるわけ?)

(すすす、すみませんッしたー!!)

(ほら、先輩にも謝って。)

(え、なんで謝らなきゃいけな)

( あ や ま れ 。)

(…ごめんなさいぃ…。)

(………あのなまえが押されてる…。)



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