◎ 俺の彼女が変態なんです
俺の彼女は変態だ。
そして、痴女。
正直救いようがない。
「ジュニョア!このパンツってもしかして夢精して吐精したあとのパンツ!?」
「頼むから死んでくれ。」
こんなことを真顔で訊いてくるこいつって、本当になんなのだろうか。
ついでに夢精も吐精も状況が違うだけでほとんど同じだ馬鹿野郎…。
今日は明日が休みだから、なまえが俺の家に泊まりに来ていた。
そこで、風呂から出た俺にまっすぐくだらないことを訊いてきたんだ。
「もー…そんなに怒らなくても良いじゃんかー。パンツくらいくれよ。」
「馬鹿野郎。」
正直こいつの言動は引くし怖いし恐ろしいけど、嫌いではない。
いや、ちゃんと引いたり恐怖を感じたりはするけどな!?
俺の感覚が狂っているわけではない。
まあ、それは置いといて。
とにかくこいつが嫌じゃないから今でも付き合っているし、こうやって休みの日の前日は一緒に過ごすために俺の家に泊めたりしている。
「ふふん。今日はジュニョアといっぱい一緒に居られるね!」
「…はいはい。」
なんでか、って。
それはまあ、こういう風に、普通に可愛いことも言うから、な。
なまえだって別に、毎日のように口を開けば馬鹿みたいなことばかりを言っているわけじゃないから。
たまにはこうやって、普通の可愛いことだって言う。
その頻度がアホみたいに低いだけであって、普通の部分もある。
だからそれが見たいから、と言ってしまったらそれまでだが。
まあ一応、変態で痴女ななまえも、こうやって可愛いなまえも全部ひっくるめて好きで愛してるわけであって。
なんだかんだで、べた惚れなんですよ。
「ジュニョア、ちゅー!」
「はいはい。」
「んちゅ。…ふふ。今日はジュニョアが素直だなぁ!嬉しい!」
可愛くキスをねだって来るなまえ。
それを拒むことなくキスしてやると漂ってきたのは我が家のシャンプーの香り。
チラリと目を向ければ、俺のぶかぶかなシャツにショートパンツだけの姿。
この前はいろんな意味でお預けを食らったんだ、今日は良いだろう。
「なまえ、お前がやりたいこと、やってやろうか?」
「んえ?」
「よっこいしょ。」
「ひょあ!」
なまえを横抱きにして、立ち上がる。
向かう先はもちろん決まっていて、なまえにも伝わっているはずだ。
真っ赤になるなまえが可愛い。
本当にこいつは、自分が攻められるととことん弱いな。
そんなところも可愛いと思ってしまうあたり、病気なんだろうけど。
俺の彼女は変態だ。
だけどそんな彼女にハマって愛してる俺も…変態なのかもしれない。
- end -
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