不機嫌な男の子


お久しぶりの登場ですね。
あ、僕はジョンオプです。

なまえヌナのウギョルが終わり、なまえヌナはレオさんと一波乱あったあとは幸せらしいんですが…。
なんだか不機嫌そうな人がひとり。



「俺のヌナ泣かせた。」



そう、不機嫌になっているのはなまえヌナの実の弟、デヒョニヒョンです。

デヒョニヒョンはレオさんとの一件とウギョルの最終回で、相当お怒りになっているらしい。
どうしてそんなに怒っているのか、と言えば、なまえヌナを泣かされたからという理由だけ。

レオさんの件はともかく、ウギョルでどうしてそんなに怒ることが出来るのか不思議で堪らない。
まあ、デヒョニヒョンがシスコンだから、なんだろうけどね。

怒り心頭とも言えるデヒョニヒョンに呆れているのは何も僕だけではない。
メンバー全員が呆れている。



「デヒョニ鬱陶しい。」

「痛い!ちょ、ヨンジェ!もう少し優しくしてくれても良いだろ!」

「煩い。鬱陶しいからさっさとメンタル元に戻せ。これ命令。」



余程鬱陶しかったのか、ヨンジェヒョンの見事な蹴りがデヒョニヒョンに華麗にヒットする。
蹴られたデヒョニヒョンは涙目になっているけど、ヒムチャンヒョンもヨングクヒョンも止めないから、ヨンジェヒョンと同じ気持ちだったんだろう。
可哀想に、デヒョニヒョン。

これから僕たちビーエイピーは、シークレットヌナたちと一緒に世界中を飛び回ったりステージに立ったりする。
これは単なる普通のコラボレーションでお互いの曲を一緒にステージで披露したり、世界中を飛び回ったりするのは写真集の撮影のためだったり。

これから当分、目まぐるしい程の忙しさに振り回されるんだろう。
これが終わっても僕たちビーエイピーは日本でのライブやアルバムの発売を控えているし、シークレットのヌナたちはヌナたちで韓国でのステージがたくさん控えているから。
…誰も倒れなかったら良いんだけど。



「遅くなってごめんねー。」

「…え、何あれ粗大ゴミ?」

「ヒョソンヌナ!あれデヒョニだからね!一応ゴミじゃないから!」

「一応ってなにヒムチャニヒョン!」



ソファーの隅でいじけるデヒョニヒョンをみんなで無視していると、僕たちが先に来ていた練習室にシークレットヌナたちが現れる。
ハナヌナを筆頭に入って来たけど、ハナヌナの次に入って来たヒョソンヌナがデヒョニヒョンを粗大ゴミと言ったことで、ちょっと賑やかになった。

ヒョソンヌナ、気持ちは解らなくもないですけど…。
流石に粗大ゴミは酷いと思いますよ。

こんな状態になってしまったデヒョニヒョンは、もうなまえヌナにしかどうにかすることは出来ない。
だけど普段のなまえヌナが取るデヒョニヒョンへの対応を見ると…。
うん、あんまり期待出来ないかな…。



「………デヒョニ、なにしてるの?」



勝手に僕の中で噂をしているとソナヌナとジウンヌナと一緒に部屋へ入って来たなまえヌナが呆れた表情を浮かべながらデヒョニヒョンに声を掛ける。
デヒョニヒョンはなまえヌナの声を訊くと勢い良く顔を上げて、ヌナ!、と大声で叫んだ。
デヒョニヒョン、良く通る声だから普通よりも余計に煩いです。

煩いと思ったのは僕だけじゃなくて、なまえヌナも同じだったらしい。
煩いから、とデヒョニヒョンを一喝してデヒョニヒョンの横へと座った。
あれ、珍しく僕のところに来ない…?



「それで、どうしたのよデヒョニ。」

「…レオさんとヒョンスンさん、なまえヌナのこと泣かした。」

「は?」

「ヌナのこと泣かせたじゃん!」



先程の一喝したときの声とは打って変わって、優しい声色でどうしたのかと訊ねるなまえヌナ。
デヒョニヒョンはなまえヌナの顔をチラリと見てから正面を向き、拗ねたようにあのふたりが泣かせたと言った。

それを訊いてなまえヌナは当たり前に呆然としている。
なまえヌナの目が、なに言ってるのよあんた、と語っていた。

これは呆れて放置されるパターン、になるのかな?
そう思っていたけど、なまえヌナがデヒョニヒョンから離れる様子はない。
はぁ、と溜息を零したと思ったらヌナはデヒョニヒョンの頭を撫でだした。



「テグナはまあ、デヒョニが怒るのも仕方ないとして…。ヒョンスニオッパは仕事なんだからこれはしょうがないでしょう?それは解ってるわよね?」

「ヒョンスンさんは、解ってる…けどさ…。でも泣かせたし…。」

「心配してくれるのは嬉しいけど、ヒョンスニオッパには罪は無いから。」



だから機嫌なおして、となまえヌナが言うと、デヒョニヒョンは少し拗ねたままではいるけど、さっきよりは機嫌も良くなった。
なまえヌナの顔を見て、じゃあ今日は俺のワガママ訊いてご飯食べてよ、と言ったデヒョニヒョンのお願いとも言えるワガママに、解った、となまえヌナが答えて一件落着。

機嫌が良くなったことには僕たちメンバーも安心。
安心と言うより、やっと静かになったか、とみんなが思ってる感じ。

それからタイミング良くインストラクターが来て、シークレットとビーエイピーのコラボの練習が始まった。
なまえヌナのペアが僕とヒムチャンヒョンだということでデヒョニヒョンが拗ねたのは、まあ、わざわざ言わなくても伝わるかな。
仕方なしにヒムチャンヒョンとデヒョニヒョンが入れ替わったのも、解るよね(なまえヌナが嫌がるから)。

この姉弟、ワガママが酷いです。






(ジョンオパ、接近注意!)

(…ヒョン、やり辛いです。)

(デヒョニ、少しは我慢しなさい。)

(そうだぞ!俺代わってやったし!)

(ああはなりたくないでしょ?)

(…ん。)

(あれ?俺の扱いさらに酷くない?)


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