Secret LOVE
テグンの判断で、世間にわたしたちのことを明るみにした。
いつもなら反対したけど、わたしが入院していた期間でのことだったし、事務所もメンバーも納得してくれているのであればそれで良いかな…と思う。
ファンの反応は、多種多様。
応援してくれる声もあれば、批判する声ももちろんあった。
だけど一貫して言えるのは…みんな、相手がテグンっていうことに驚いているみたい。
まあ、プライベート以外ではあまり触れ合いもなかったからなぁ…。
ハギョンとヨングクのどちらかだと思っていた人が多かったみたい。
「なまえ?」
「あれ、テグナ?早かったのね。」
「ん。それより、それは?」
「ああ、これ…。みんなの反応。」
いつもと同じように、人目につかないところで待ち合わせをしていた。
公表して公開恋愛になったからと言って、今までと変わらないようにしないと落ち着かないから。
だから敢えて、こうやって前と同じようにコソコソと会っていた。
テグンはわたしの持って来ていたパソコンを見るなり、眉間に皺を寄せる。
どうやらテグンは周りの反応を好んでいないらしく、嫌だ、と言っていた。
多分、ハギョンやヨングクやヒョンスンお兄さんとの関係が疑われていて、そっちを望んでいたという声もあったから…なんだろうけど。
嫉妬なのか不機嫌になるテグンは、正直可愛いと思う。
だけど今はふたりの時間だから…不機嫌なテグンはちょっと嫌。
だから大人しくパソコンの画面を閉じて、鞄の中にしまい込んだ。
「わざわざ持って来たのか…。」
「うん…。まあ、いろいろと作業も、あったからね…。」
「作業…。」
「そう。今度、ブランドを立ち上げるみたい、だから。その企画をね…。」
こうしてテグンとゆっくり話すのは、いつぶりのことなのだろうか。
最近では社長からブランド立ち上げの話しを貰い、そっちの仕事でも忙しく動き回っていてあまりアイドル活動だってしていない。
ようやく落ち着きが出てきたから、こうして会えている。
もっとたくさん一緒に居れたら良いのに…なんて、ワガママかな?
「…なまえ。」
「なぁに?」
「一緒に、暮らそう。」
「え…?」
コーヒーを飲んで、おかわりでも頼もうかと思ったときだった。
テグンはわたしの顔を真っ直ぐ見つめながら、一緒暮らそう、と…。
確かに、そう口にした。
一緒に居れたら良いのに。
その思いは、テグンも同じだったと思っても良いのかな…?
「良い、の…?」
「事務所に許可は取ってある。だから一緒に…暮らさないか?」
「っ、もちろん!」
こんなにも物事が順調で、わたしは本当に…大丈夫なのだろうか。
幸せ過ぎて、そのことが怖い。
だけど今わたしの隣に居てくれているテグンは、間違いなくわたしが好きで好きで堪らない人。
喧嘩もしたし、1年近く離れていたときもあったけど…それでも、こうしてまた、隣に居ることが出来ている。
「じゃあ来月までに家を決めよう。」
「うん。間取りは広くして…大人数でも暮らせるように、しない?」
「子ども、何人欲しいかにもよる。」
「ちょ!そ、そうじゃなくて!みみ、みんなが遊びにきたときとか、に!」
こうして将来のことを、誰かの目も気にせずに話すことが出来るなんて、すごく自由な気がする。
テグンと触れ合っていても、誰もスクープとしてシャッターを押そうとしないし、放っておいてくれるから。
すごく、自由だと思う。
タイミング的にはまだ早いと思っていたんだけどなぁ…。
そうでもなかった、みたいね。
これからまた、ゆっくりとふたりの秘密恋愛を広げていけば良い。
そしていつかは…家族になって、みんなで愛を築けたら良いな。
「ねぇ、テグン。」
「…ん?」
「愛してる。」
「……俺も。愛してる。」
この想いはきっと、永遠に。
- end -
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