02 幼なじみ

今年の夏も本当に暑い。火照った体からしみる汗。温暖化なんて嘘だと思ったあの寒々しい冬とは一転して、今まさに俺は地球温暖化の怖さを身を持って感じている。とはいえ暑い。でも温暖化は怖い。そういう具合に毎年のごとく扇風機の風を強にするかどうするか迷っていたら、ベッドに寝そべり野球誌を眺めていたはずの幼なじみに名前を呼ばれた。

「しゅんぺー」
「んー?」
「暑い」
「じゃー扇風機強にすっか?」
「地球温暖化怖い無理」
「だよなー」

野球誌から目を逸らさずパラパラとページをめくる幼なじみを横目でチラリと見る。Tシャツを腹まであげてパタパタとうちわで扇いでいる。そんなにあついならベッドになんて寝そべらなければいいのにと思いつつ、やっぱりこれはおいしいので何も言わない。

「あー、しゅんぺーも早く甲子園行かないかなー」
「簡単に言ってくれるぜ、あ゙ー」

聞こえているのか聞こえていないのかよく分からなかったが、独り言をつぶやきながら声をプロペラにぶつけた。

140421

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