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flour
ろぐ2


ぷま


「や〜あマスター!本日もお日柄よく!」
「…夢か」
「ああ、もちろん夢だとも」

私と彼はとある約束ごとをしていた。

私はよく悪夢を見る。そこで頼ったのが、まがりなりにも夢魔の血をひくマーリン、ということだ・
彼の主食である夢をあげる、その代わり彼は私に悪夢を見させない。
WinWinの関係性、ということである。

ただ彼はどうにも、良い夢を見せるの方向性がよろしくない。
結果私は夢の中で彼と性交をすることとなった。

最初はそれはもう激しく抵抗もしたしショックも受けたけれど、彼はそんな私を納得させるように言うのだ。
「そんなに悲しむことじゃない。これは夢だ。現実の君は勿論清いままだし、ここで性行為をしたって赤ちゃんはできない。
君はそこまでハジメテに夢は見ていないんだろう?なら夢の中でくらいいいんじゃないか?」

もっともである。
そんなこんなで、なし崩しに私はたまに彼と夢の中で逢瀬をしている。愛があるのかどうかは分からないけれど、多分無いんだと思う。やさしい言葉もやさしい行為も、きっと彼は私を考えてのことだが、きっとそこに愛はない。それにどこか安心する私もいた。
閑話休題。


「えっと…今日もするの…?」
「もちろんだとも。だがしかし、今日は趣向を変えてみよう」
そういうとぶわ、と花吹雪が舞う。思わず目をつむり、そうして目を開いた先には

「…え、!!?」
「やあ、どうだいマイロード。君の、『プロトマーリンお兄さん』だよ」

そこには、別の世界に現れるという女性のマーリン…私たちの言う、『プロトマーリン』がそこにいた。

「な、なんで…?」
「なんでって、君が言ったんだろう?「プロトマーリン欲しいなあ」と。彼女はろくでもないやつだが、ろくでもないのは私も同じ。なら、私が彼女の代わりをしてもいいだろう?」

「というか、声はそのままなんだね」
「まあ声まで変えてしまったら面白くないだろう?
さあマスター。女性の身体を存分に楽しむといい」


2020/12/14(Mon)



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