out of EU
−1
ノルウェー×夢主
EUじゃない二人
「EU集まれー」
「会議しまーす」
続々とヨーロッパ諸国が会議場へ集まっていく。
それに乗らずに、ぼんやり眺めるノルウェーに、アルレシアは声をかけた。
「ノルウェー、どうした?」
「ん、いや…」
「…寂しい?」
「なにがさもしいんだ?」
「EUじゃなくて」
「国民投票で二けえとも否決されてんだ、文句ねえべ」
「そうなんだ」
EUメンバーは会議場に入り切ったようで、辺りには誰もいない。
「ん。まぁ、一番はおめぇさ独り占めできっからだな」
それまで路肩に座っていたノルウェーは立ち上がり、アルレシアを見下ろす。
「アルレはモテっから。目離せね」
「…、そう」
つい素っ気なく返答する。
デンマークのキャラが濃いあまり気付かれにくいが、ノルウェーも直球なやつだ。
北欧は自重した方がいいと、フィンランドとアイスランドと合意した。
そういえばフランスや南欧もストレートかつセクハラをしかけることに気付いた。
イギリスとドイツくらいだ、憚るのは。
迫って来ることには変わりないが。
「照れてるべ?」
「うるせえな」
覗き込んでくるノルウェーの顔を押しやる。
「素直でねぇとこもいいけんども、ずっとそれはよぐね」
「…素直じゃないやつは、嫌いか?」
眉を下げて落ち込んだように言ってやれば、ノルウェーはぐっと息を詰まらせる。
「…アルレがアルレでいる限りは嫌いになんてなれね」
顔を逸らしながら言うノルウェーに軽く笑う。
「はは、またやられたな」
ちなみにこの技は今まで散々やって来たが、百発百中だ。
もはや数打ったら全部当たったレベルだ。
「惚れた弱みだ」
あっけらかんとする様子に、照れるというより嬉しくなる。
「俺もあるぞ、それ」
そう言いながら抱き着いた。
冬の国のくせに、いつも暖かい。
心地好い温もりはノルウェーの人を現すようで、大好きだった。
肩口に顔を埋める。
「それ好きだべ」
「好き。ノルウェーが好きだからな」
顔を見られていない今なら、珍しくこちらからストレートになってみた。
だが、反応がない。
顔を上げようとすると、無理矢理押さえ付けられた。
「わっ、なんだよ」
「…見んでね」
いつもより暖かい腕の中。
さては照れたな、と思うが、こちらも気恥ずかしくなってしまった。
「…アルレ」
「ん、」
「…ずっと一緒だ」
「……ん」
当たり前のように言うその言葉に、果てしなく安心する。
蚊帳の外は、いったい彼らとどっちだろう?