黒いスーツで葬式においで



 JCC時代同期だった男が、最近よく現れる。

 暫くして現れる有月。
 一緒に来ない?
 わたしはこの男が好きだった。
 有月はわたしの気持ちなんて知らないよ。バカだから。そういうところが好きだった。
 俺とは無理?
 無理だねえ。
 そう、残念だよ。
 わたしも残念だな。

 軽口を叩けるのは、いつ死んでもおかしくないとずっとおもっていたからだ。
 南雲が来たのはこのことか、と思った。
 彼はわたしが有月についていくと思っていたのだろうか。

 死体は残してほしいと思った。
 葬式には、あのよく似合う大人びた真っ黒なスーツで来てほしい。