そんなに長く湯船に浸かっていたつもりはなかったが、部屋に戻ると気持ちよさそうに眠る恋人の姿があった。
いつもの癖ですぐ横向きに寝る姿、自分が眠る方向へと向いている姿に愛しさと同時に可笑しさも込み上げてしまう。
「name...」
小さく名前を呼ぶが、変わらずに小さく寝息が聞こえるだけだ。
それでも、その姿に一日の疲れも癒される。
イグニスは瞼にそっとキスを落とした。
冷房に当たっていたからか、ひんやりとした柔らかな感覚が唇に伝う。
冷えすぎないようにと、モードを変えてベッドへと身体を横たえた瞬間
するりと両腕が首に絡められ唇に温かく柔らかな感触が触れた。
「起こしたか?」
ほんのりとシトラスミントの香りがする唇が離れ、自分を見つめるnameの頬に手を添えた。
「うん。イグニスが睡魔におやすみを言ったから、私が起きたの」
「そうか」
無邪気な理由に笑みが零れ、先程よりもゆっくりと口づけを交わしながらnameへと覆い被さった。
くすぐったい、とクスクスと笑う姿さえも愛おしい。
明日は休み。
ノクトからの電話も昼まで来ないだろうから、ゆっくりと出来るだろう。
睡魔にお休み