*桃花ちゃんと離れて暮らす話

そもそも青葉は視力の悪い桃花ちゃんが進化する、という変化に恐れていた節があるよね。良くも悪くも長年それで成り立っていた、続いていた関係が変わるかもしれない、という変化に。けど、桃花ちゃんが怪我を負いつつも進化して帰ってきた時は驚いたのもあるのはある、けれど実際その時は何があったのか、ていう心配とか焦りとかしかなかったのよ。進化してしまった、関係が変わってしまう、ていう恐怖はなかった。
で、桃花ちゃんが進化してからの生活って日中は青葉仕事でいないからさ、桃花ちゃんが夜帰ってくるまでに帰ってくるならそんなに変わらないな、て。
そんなある日に桃花ちゃんから一度離れて生活しよう、って提案された時に、昔恐れてた変化が来てしまった、て放心しちゃう。話を聞いてる間もそんな事ないのに、俺は全然、自由にしているのに、って。
青葉が恋して、って言葉で「桃花には俺の気持ち、まだ気付いて貰えてなかったんだな」みたいに思ってさ。桃花ちゃんの気持ちを知る事が出来て嬉しいのだけど、自分からはこの気持ちが幼馴染だから、という風に捉えられてる事もだし、で桃花ちゃんから貰い泣きしちゃいそうで。
きっと青葉はこの時、桃花ちゃんが一生懸命考えて話してくれてる事だろうから止める言葉も、恋愛対象としても好きって言葉も言えなくてさ、ただ泣きつつ、小さく頷く、ぐらいしかできないと思う。

で、ここからは雪花団のターン

桃花ちゃんが出ていって数日、ズーン、と落ち込んでる青葉を見かねたメンバーがどうしたどうしたと聞きに来て、青葉が泣き止むまで待って、事情を聞くのよね。

三ツ谷「なるほどな。桃花ちゃんしっかり考えてくれてんじゃん」
蒼星「元より青葉様と比べてしっかりした方でしたものね」
レント「でも寂しいなぁ、遊びには来るかな?」
ネル「離れて暮らすと仰ってるのですから、どうでしょう?」

て話してる中で、

おせち「………私、るぅくんと離れて暮らすってなるの、嫌だな。青葉くんが私だったら、絶対ホームステイ先に打ち壊しに行ってる、今 」
蒼星「それはやめましょうね。るぅ様の眼鏡が割れてしまいます」
三ツ谷「いきなりギャグぶっ込んでくるのやめような」

っておせちだけは同情してて、他の子達は正しい選択だよ、って桃花ちゃんに賛同してるのよね。なんたって青葉が口を開けば桃花がなー、って嬉しそうに話してくれるのは分かってるけど、確かに桃花ちゃんの言う通り、幼馴染である桃花ちゃんに縛られてる、というのは確かで。

三ツ谷「……青葉、ずっと言ってやらねぇとな、って思ってた事、今言うわ。アンタ、今までずっと、こうやって続いてた関係が変化するのが怖かったんだろ。……それはな青葉、桃花ちゃんよりアンタの方が依存してたんだよ、甘えてた。だろ?」

「桃花ちゃんはアンタをよく見てるよ。それに、アンタの今のまんまじゃ、そう言われちまうのはいつにしたって言われてた。だってお前、桃花ちゃんに『何かしらが変わっても、愛してるまま』だって事を証明してない」

「かつ『幼馴染』だからっていう関係に頼りきってた。こんなんじゃ桃花ちゃんが青葉を好きでも、アンタを縛り付けてる罪悪感を持っちまうのは当たり前だ。だろ?」

三ツ谷からの言葉に蒼星とかもそうだね、って言われて、青葉グウの音も出なくて。

蒼星「だからって諦めなさい、というお話ではありません事よ」
青葉「………どういう事、?」
蒼星「知っておりまして?人は三ヶ月で飽きるんですの、どれだけ熱狂的に愛してても。ほら、この前まで水鞠様がパスタにハマってらしたけど最近めっきり食べなくなったでしょう。それです。夫婦でも三年もの間ときめかなければ愛も冷めてしまう、そう聞きましてよ」

「ですからまず三ヶ月、本当に桃花様に会わず、存在もいっそ頭の中からは消して過ごされてみては如何かしら。丁度結婚指輪はお給料三ヶ月分、とも聞きますし」

青葉「三ヶ月経っても気持ちが変わらなかったらプロポーズしてこいと……?」

蒼星「それ以外に聞こえまして?桃花様はもう既に身を引く覚悟でしてよ?男ならビシッとそのぐらいやってのけなさい!!」

青葉「そもそも忘れられんのかな俺」
三ツ谷「大丈夫大丈夫、二週間で慣らしてやるから。なっ(ニッコリ)」

そんな事で青葉の三ヶ月耐久レースが始まるのです()
桃花ちゃんと過ごした部屋でいなくなった数日過ごしてて、青葉は体を丸めたりして眠れなかったから、別の空き部屋に青葉を突っ込んで過ごさせる事にして。食卓でも桃花ちゃんが座ってた席にはレントや三ツ谷が座って、てしながら「桃花ちゃんが常にそばにいない環境づくり」を手伝うわけなんだよね。

さぁ三ヶ月経った青葉は桃花ちゃんの所にやってくるのか見物ですよね。
hitorigoto top
ALICE+