第六話



2026.07.21

▶メインストーリー第一章 第六話
桜の欠片 122枚 OK

求不得苦



◆奇妙な美術館

 絵画は壁にかけられていたり、周囲にふわふわと浮いているものもある。一体どんな仕掛けだろうか……いや、ここにそんなものは無いのかもしれない。
 そのどれもが人が苦しみ嘆いている、悲痛な絵が描かれている。
(どうしてこんな絵ばかり……怖い……)
 どこからともなく呻き声や助けを求める声が聞こえる。聞くに堪えない空間だが、ここは一体なんだろうか。
(桜の神隠しの正体はこれ、なのかな……?)

 突如、下卑た笑い声が響いた。驚きつつ、そちらを見やれば、美しい男性がいる。しかし良く見ると、彼の指は球体関節で出来ていた。
(……体は人形? 何かが取り憑いているみたい……?)

「おやぁ? いつもと違う人間が釣れたのサ!」

「もしかして……貴方、悪魔……ですか? 写真家や芸術家の方々を攫ったのは……一体、何のために?」

 若芽が問いただすと、人形の悪魔はペラペラと喋り始める。彼は、悪魔の住む世界にはなかった『芸術』という文化を、気に入っているのだという。人形の身体も、人形作家が作ったものだという。
「『芸術』を生み出すその姿、その姿こそが『芸術』! 『芸術』に苦しむその姿さえ、オレサマは美しいと感じる! だから、『芸術』を生み出せなくなった人間を、オレサマは『芸術』に昇華しているのサ!!」
「成程……動機は分かりました。何を美しいと感じるかは、人それぞれだと思います。……けど、皆さんはこれからまた、貴方の言う『芸術』を生み出せるかもしれない人たちです。解放してください……っ!」

 若芽は震える体と声を内心叱咤しつつ、悪魔に言い切る。
 ここで、怖がってはダメだ。もっと怖がっているであろう彼らを救えるのは、今、若芽しかいないのだから。

「ほーう? ここにいる人間たちを解放したいのか?」

 悪魔は美しい表情を歪ませてニヤリと笑い、大声をあげる。

「ムリムリム〜〜〜〜リ!!!! オマエ一人じゃど〜〜〜〜〜もできないのサ!!!!!」

 若芽の前に、無数の人形が現れる。


 戦闘! 一人だけだからドキドキだぞ!

 エネミー数3体。

1T
 ワカちゃん 今までのクエストを思い出しつつ、虫眼鏡でえいっ! 🎲3 成功 金平糖効果 エネミー3→1

 回避 🎲6 クリティカル!

2T
 ワカちゃん 負けない! 🎲3 安定の3期が戻ってきた 成功 エネミー1→0

勝利!


「カ〜〜〜ッ! 面倒くさい人間なのサ!!」

 人形の悪魔は頭を掻きむしると、突風を起こす。

「ひゃ……待って、まだ話は……!」

 若芽は風に押し流され、美術館の空間から放り出された。


▶桜の欠片
🎲2+1=3枚 122→125枚



▶外へ



▶桜雅街中央公園

「……はっ、あ、あれ……? 戻って、きた……?」

 若芽は目を覚ます。
 気づけば辺りは夕方であり、長い間あの空間にいたらしいと分かる。体感としてはそこまで長いこと滞在した感じは無いのだが……時空も歪んでいたのだろうか。

「ん……わたし、何持って……ひゃああああああああ!?」

 手に何かを持っている感覚があり、確かめると目玉だった。あの人形のものだ。ペイっとしたくなる衝動を抑え、手をワナワナさせつつ、その目玉を確認する。

(これ……やっぱり魔力を感じる? 今回は悪魔の仕業だった……魔力の痕跡が無かったのは、あの空間に連れ去ったから、かな? とりあえず、ヒーロー課の冴木さんに見せてみよう……!)

 目玉はとりあえず、ハンカチでくるむ。人形のものとはいえ、あんまり素手で持っていたくないし、証拠品だし……。

(皆さん、苦しんでた……早く助けなきゃ!)

 若芽は急いで、本部に戻ることにした。


▶桜の欠片
🎲3+2=5枚 125→130枚

アイテム「虹色絵の具」を1個獲得!
エネミーの出したダメージを-1させることができる。このアイテムの使用時にラウンドは消費されない。

アイテムもゲットだ!
これで何とか事件解決につながるかな? 次話も楽しみ……ヒーロー課の他の皆たちにも会える予感!




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