第十話



2026.07.26

▶メインストーリー 第一章 第十話
桜の欠片 167枚 OK

刑事探偵、始動



◆四方田班

 結局あの後、若芽を含めたヒーロー課は、始末書を書くことになった。

(うぅ……無事に解決したのに……でも組織で動くんだから、仕方ないよね……)

 人形の悪魔は桜の気配や都市伝説を利用し、上手く魔力を使って隠れていた――悪魔の仕業だったということが判明したのはいいが、上の命令なしに勝手に捜査に動いたヒーロー課にはそれなりに罰が下されたのだった。
 
 若芽のことは、どうやらヒーロー課の証言により「巻き込まれた」という判定になったらしい。むしろ、若芽がヒーロー課を巻き込んだ方が正しいのだが……恐らくヒーロー課の皆が若芽の為に示し合わせてくれたのだろう。とは言え、若芽も始末書を書いたことには変わりはない。

(皆にご迷惑かけちゃったし……今度お詫びしに行かなくちゃ……!)

 初めて書くものだったので四苦八苦しながら何とか書き上げ、始末書を恐る恐る四方田に提出すると、叱られるかと思ったが「お疲れさん」と軽く労ってそれを受け取った。さっと流し見して、判を押しておしまいだ。呆気ない対応に、逆に拍子抜けしてしまうほどだった。

「えっと……わたし、クビになっちゃうんでしょうか……」
「そんな事はさせんよ。おまえさんの所属が決まった」
「えっ?」
「警視庁刑事部探偵課……だとさ」
「ええっ?」

 聞いた事のない課だ。実は最初からあったけど聞かされていなかったとか……?
 若芽が目をぱちくりしていると、四方田は辞令の書かれた書類を差し出してきた。確かに、若芽の名前と、「警視庁刑事部探偵課」に配属することが書いてある。

「俺と津西で協力して立ち上げてもらった、おまえさん専用の課だ」
「わ、わたし専用の……!?」
「今回の件、おまえさんが非常に活躍したと聞いてな。恐らく、これからはヒーロー課、捜査一課単体では解決できない事件が増えるかもしれない。そこで、今回のおまえさんのように、どちらにも属さず、どちらとも協力でき、すぐに動ける単独の課があった方がいい、と津西と意気投合してな。……これが多分、おまえさんに合う仕事なんじゃないか?」

 四方田はそう言って微笑んだ。今回の仕事ぶりを、四方田と津西はきちんと評価してくれたということだ。二人の期待に添えるかは分からないけれど……でもやりがいはあるように感じられた。それに、今回のように他の人に協力を仰ぎながら捜査を進めるのは、探偵見習いであった若芽にとってもやりやすい。

「過大な評価な気もしますけど……精一杯頑張ります……!」
「その調子だ。とは言え、一人しかない課だし、何かあれば俺の班でもヒーロー課でも、頼ってきなさいな」
「はい、勿論頼りにしています」
「おう。ただ、部屋のことなんだが……」

 四方田は少しだけ言いづらそうに頭をかく。どうやら、警視庁の空き室を使っていいようなのだが、掃除が出来ていないらしい。

「すまないが、掃除は任せた」
「はい、それくらいなら全然大丈夫です」
「じゃあ、よろしくな。……怪我には気を付けるんだぞ」
「はい」

 四方田に言われて、しっかりと頷く。前例があるけれど……同じ過ちはしない。刑事でもあり、探偵でもある若芽の初仕事は「自身の部屋の掃除」だ。
 出ていく前に、四方田班にいる間、一時的に使わせてもらっていた席を片付けていると。
 四方田がわざわざ席を立ち、声をかけてくる。

「あとそうだ……今回の件、おまえさんに任せて良かったよ。これからも頼んだぞ、『刑事探偵』」

 四方田が笑顔でぽんと肩を叩いた。

「はいっ!」

 若芽も笑顔で応じる。『刑事探偵』。これからはそう名乗ることにしよう。



 後に自室になる部屋を訪れた若芽が、

「うぅ、こんなにあるなんて……!」

 と段ボールの多さに若干の眩暈を覚えることになるとは、思いもせずに。





 ――また、満月の夜。
 誰もいない桜の木の下、ただ風のざわめく音だけが聞こえてきていた。




 刑事探偵黙示録 第一章 ―完―



▶好感度

🎲6+2=8up 四方田好感度38%

よっ、四方田さああああん!!!(前も最大値だった気がする、BIGLOVE……)

第一章完走記念! 好きなキャラを一人選んで好感度上げて良いですと!?
ここは陰で見守ってくれてた(事にしている)津西さんにしましょうか!

🎲4+2=6up 津西好感度26%


▶桜の欠片
🎲3+2=5 167→172枚



 最後にタイトル回収! めっちゃ好きな展開ですありがとうございます。
「朝食の皿に四角い卵」(略称はさらたま派)シリーズのファンとしては、ヒーロー課、四方田班の皆さんと色々お話出来たり、一緒に捜査したり出来て楽しくて仕方が無かったです!
 何より四方田さんちに居候出来るのが……最高過ぎて……主人公とほのぼの疑似親子しているお話が浮かぶこと浮かぶこと……怒られない程度にさらっと少しずつお出ししていく事になりそうです……。
 これから『刑事探偵』として、どんな事件を解決できるのか、他の班の皆さんともお会いできるかな? と楽しみにしつつ……!

 そういえば好感度一覧に、河本さんがいないのは……彼がまだ起きてない時間軸なのかな……そうなると田知花さんがまだツンツンかもしれないですね……。
 あ! それか復帰出来てないのかまだ! 犯人逃がしてしまった訳だし……復帰難しいかな……いやでも羽佐間ニキのパターンもあるから……信じてるぞ、上の人!




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