朝食の皿に四角い卵 診断ゲーム【07】
「腹減った〜」
「あたしもです〜」
「俺も〜」
羽佐間と相馬、そして松田が机に突っ伏す。丁度、四方田班に用があってやってきていた若芽は、何かないかとポケットを探る。
「いつもならオソラクカットとかハッピースターンとかりんご飴とか持ってるんですけど……今は持ってきてなかったです……」
「……どういうチョイスなんですか?」
「ガチャで出てくるんです」
「メタい話するんじゃねぇですよぉ」
しょんぼりする若芽。一条と田知花が突っ込んだ。あとは元気出ろドリンクも幾つか常備している。
「暖地も来たことだし、ちょいと休憩挟むかね」
肩を揉みつつ、四方田が皆を解散させようとしたときだった。
「ども〜。浮かない顔して皆さんどうしたんや?」
「班目!」
裏社会組織アラカミ組の若頭・班目がふらりと現れた。彼に世話になったという羽佐間が大きな犬のように駆け寄る。
「腹減ったから、休憩しようって話になってたんだ」
「ほな丁度良かったわ、これお土産」
「ありがとな班目〜!!」
「あ、あんこのじゃないですよね……?」
「今日だけやで」
「今日だけ!?」
羽佐間がいそいそと箱を開ける中、仲が微妙らしい相馬が恐る恐る聞く。班目はニッコリ目を細めていたが、やはり目の奥は笑っていなかった。
「フルーツ大福だ!」
羽佐間が目をキラキラさせている。班目と一緒にいるときは、いつもの先輩風の落ち着いた雰囲気からだいぶ幼くなる……というか、むしろこれが彼の素なのかもしれない。
微笑ましく見つつ、部外者である若芽は退散しようかと思っていたのだが。
「多めに買ぉてきたから、刑事探偵さんも良ければ食べたってや〜」
「良いんですか? じゃあ、お言葉に甘えて……」
「羽佐間と仲良うしてくれとるみたいやし、俺とも仲良うしてぇや?」
(うぅ、ちょっとだけ視線が怖いけど……きっと羽佐間さんが大事なんだろうなぁ)
ご相伴に預かったフルーツ大福は、中の果物がとても瑞々しくジューシーで、美味しかったのだった。
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