昏睡した主を洗う


今夜もお前の体を綺麗にしてやらねぇとな。

なぁ、●よ。俺の声が聞こえているか?
お前はいつになったら目が覚めるんだろうな?
医者に言わせりゃ7日もすりゃ目が覚めると言っていたが。その間、お前にたくさん刺激を与えろとも言っていた。

だから俺は毎晩お前に話しかけながら体を洗いにきている。いくら寝てばかりと言ってもお前だってサッパリしてぇだろうからな。それに水で肌を洗われるのも良い刺激になるだろう。

…さて、今夜はこれくらいで良いだろう。
言っとくが、俺はお前の体は見ている。目を開けてなきゃ綺麗に洗えねぇからな。
これもお前には良い刺激か?

…フッ。…まぁ、いい。明日もまだお前がそうやって眠っているのなら洗いにきてやる。またな。


ーーー

よぉ、●。まだ寝ているようだな。
お前が眠りに入ってもう6日目だ。まだ目覚めねぇのか?
いい加減に起きろ。

…それとも何だ?まさか俺に洗って欲しくてわざと寝たふりをしているのか?
…何てな。趣味の悪い冗談だったな。詫びとして今夜もちゃんと洗ってやるよ。…脱がすぞ?

こうしてお前を脱がして体を見るのは今日で5日目だ。
洗えるところは全部洗っている。指の間も耳の裏も耳の中も頸も脇の下も股もな。

こんな風に俺に洗われるのは嫌か?それとも…好きか?
俺は好きだぞ。こんな風にお前を毎晩綺麗にすることがクセになりそうだ。

…さて、これくらいで良いだろう。またな。


ーーー

●よ、そろそろ起きても良い頃だが、なかなか起きねぇな。あの医者がやぶなのか、それとも刺激が足りねぇのか。

医者からはもっとお前に声をかけたり、手を握ったり、触れるといいと言われた。そうするとお前の頭はしっかりそれを感じ、お前を起こそうとするそうだ。

お前にこうして話しかけるのは嫌いじゃないが、返事がないお前に話すよりも返事があるお前と話したい。そのためにももっと刺激が必要みてぇだな。

…だから、今夜は洗う以外の目的でお前に触れる。途中で目が覚めても続ける。最後までな。

…それで良いよな?俺は待ったぞ。
安心しろ。お前を汚した後、ちゃんと綺麗にする。


ーーー

…こんなに激しく動かしてもお前は寝たままなんておかしな話だ。そうはおもわねぇか?
お前の心臓はしっかり脈打っているし股からお前の愛液が流れている。それに体もこんなに熱い。ちゃんと興奮しているのならお前は目覚めるはずだ。

これじゃあ物足りねぇのか?俺からもっと激しく抱かれた方が良いのか?
それなら応える。もっと激しく突いて、口の中を貪ってお前を滅茶苦茶にしてやる。

流石にこれなら起きるだろう。


ーー
ーーーーー

よぉ。長々寝てたじゃねぇか。
…おいおいおい、待て待て待て。9日も寝ていたんだ。急に起きるんじゃねぇ。まずお前に必要なことは栄養を取ることだ。仕事や訓練は医者の許可がでるまでするな。

…あぁ?俺の声は久しぶりに聞こえない、だと?ハンジたちの声は懐かしい、か。
フンッ…それは当然だ。俺は毎晩お前に話しかけていたんだからな。医者から寝ているお前に刺激を送れと言われたから話しかけていた。その甲斐があったようだな。お前が目覚めて何よりだ。

…質問?何だ?
…移動したか、だと?どういう意味だ。
……。
…ほぉ。寝ている間に体が揺れた記憶がある、だと?それは俺がお前の体を拭いてやったからだろう。寝ているとはいえ、清潔に保たねぇとな。

…恥ずかしい?そりゃあそうだろうな。
だが、俺が洗ったのは足や腕、顔くらいだ。
安心したか?…何を想像していたんだ、お前は。

…ああ、もうこんな時間か。俺は持ち場に戻る。お前は今から食事が運ばれてくるから待っていろ。今は筋肉が落ちているんだ。無駄に動くな。じっとしていろ。
また様子をみに来る。

…そうだな、今夜もお前に会いにきてやるよ。
起きて待っていろ。


end


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