13


椅子に腰を下ろしたアーデンは足を開いて望みを口にする。
●は目を固く閉じて心に蓋をすると、彼のズボンから彼のものを取り出し口に含んだ。

「いいねぇ…さいっこう。これ、ずっとしてもらいたかったんだよねぇ。」

だんだん膨らむそれが歯に当たり、喉の奥をついて涙が滲む。アーデンは彼女を見下ろしながら私の髪を優しく撫でる。

「いい眺めだ。俺のぜ〜んぶ飲んだら…外に出してあげるよ。」

一瞬舌が止まり、上目遣いで彼を見る。彼はにんまりと笑ったまま、彼女の頭を固定して腰を動かした。
●は苦しかった。小さな口の中に大きなものが膨らみ、細い喉に雪崩れ込むそれに嗚咽が止まらない。舌で舐める余裕などなく、寧ろそれから舌が逃げ回っている。涙を張りながら上目遣いでアーデンを睨むと、アーデンは肘おきに頬杖をつきながら余裕の笑みを浮かべている。

「んえっ…!」

放水から出る水のように白濁液が喉の奥に吹き出され、飲み込めずに口から溢れてこぼれ落ちた。それから口を離して逃げようとすると、子供の失敗を励まして応援するように再び顔を向き直させるアーデン。

「吐かないの。ほら、手で持って。…外、行きたいんでしょ?」
「ンンぅう…っ!…ごっ…っほ、…!おっ!」

満足に口内の遺物を吐き出すこともできず、頬に残る白濁色に涙を溜める。しかし、心の中で閉ざされていた外への道が輝いて止まらない。
外を歩くためだけに、こんな卑猥な行為に応じざるを得ない惨めさにむせた。

「好きな女性から舐められるっていいねぇ。それだけで満足しちゃいそうだな。…俺のを握って扱きながら、涙を浮かべて飲み込もうとする。結構楽しいもんだねぇ。」
「うっ…チュ…、はっ…ァ、」
「ああ…そろそろだ。もう限界…吸って。」
「ンンッ!」

口を窄めて半分泣きながら吸えば濃いものが先から噴き出される。口の隅から精液がはみ出てポタポタと床に落ち、まだまだ流れ込むそれを半分も飲めずに豪快に吐き出して後ろに転んだ。

「んがはっ!…ハッ…ぁうっ…ごほっ!」

口を覆ってむせればアーデンは残念そうに笑う。

「こぼされて残念だったけど、飲み慣れてないのは安心したよ。…さて、俺はまだまだ付き合うよ。ほら、口を開けて。」
「まだ…っやるの?」
「え?外に出たくないの?それならやめていいんだけど。」
「ごめんなさい。」
「君が素直になるからやめられそうにないなぁ。」

アーデンは立ち上がると●の顔に馬乗りになる。
それを扱いて勃たせると彼女の濡れた唇にあてがい、容赦のない目でそれを咥えさせる。●はおびえた目を向けて両手を胸の前にこわばらせるが、アーデンに慈悲などなかった。

「さって…全部飲み切るまで俺は頑張るから、吐き出し続けて逃げようだなんて思わないこと。いいね?」

◆◆◆◆◆◆◆

飲みすぎて口の中がおかしくなった。
気持ち悪いほどその味が広がって味覚が麻痺している。ひたすら動かした舌は疲れて痛く、顔に掛かった白の匂いが取れない。

「…うう…っ。」
「やっと全部飲めたねぇ。偉かったよ。君の口はやるたびに上手くなるから、すごく良かったよ。まぁでも、一番いいのは下のお口なんだけど。」
「…はぁ、はぁ。」
「顎疲れたでしょ?」
「外に出られるんだよね?」
「そうだよ。明日散歩にでも出ようか。君は顔を隠して行かないと、ほら、一応君は犯罪者だからさ?それに、どこかに勝手に消えないように首輪もつけてあげようかな。…なんてね。」

●の顎を撫でているアーデンの手が彼女の首に滑り落ち、ゆるく首を掴む。苦しくはないけれど、怖い。
彼はまるで全てをコントロールできる神であるかのように、破壊的で、狂気的だ。どうしてこうも逸脱できるのかが分からない。なぜそんな風に狂っているのか…。
そんな彼に気づいた時は身を縮めて従うしかない。

「とりあえず、明日は町に行こうか。そしたらさ、少しは見えるんじゃない?恋人みたいに。」
「……。」
「他の男に目移りしてたら抱き殺してあげる。」
「!?」
「ははっ!なんちゃって。」

豪快に笑ったアーデンは目だけで私についてくるように伝えると廊下に消えた。●は圧迫された首を撫でながら息を吐く。

「ほーら、おいで〜!風呂にしよう。」

心が壊れそうになる前に自分を励まして、慰める私はいつ頭がおかしくなっても仕方がない。いっそ狂った方が楽になるのかもしれない。その日まで、私は自分の体を抱きしめながら彼に従って生きるしか道がなかった。



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