新メンバーぞ

もふもふ!

この世界は暑いな。ますくというものをさせられているが、余計暑いのだ…

(いいこと、サクくん。イタちゃんを必ずゲットしてね。あたし達ではイタちゃん捕獲は無理だった。野性の勘でするりと逃げちゃうの。他のメンズより数倍身体能力が高くて、イタちゃんと付き合いの長いサクくんにしか頼めないミッションよ)

捕まえるのは別にいいんだけどさ、今俺…倭陵にいて…。ころなが落ち着くまで行き来したら駄目だと…

(そう思ってあたし達、四神獣の上司のジョウガさまに訴え、特別許可貰いました)

(だからユウナちゃんと、安心してこっちにきてよ)

(……ねぇどうして、SSIのイヤホンマイクでこそこそ喋るんですか?)

(なんかこれ、SPになったみたいでドキドキしちゃう。SSIのマイクって、異世界でも通じるのね。こんな高性能なものを開発している会社はどこなのかしら。モノ作りに携わる者として興味津々)

暑いのだ。つるっとした亀姿に戻った方が涼しいかの…? 誰も見ていないし、戻ってみるか?

(今よ! 高い魔力がある人、サクくんとユウナちゃんを転移させて!)

(誰!?)

(そんな人、うちらの中にいる!? …あ!)

(ダメダメダメ! あたしはなんちゃって淫魔だから! サクくんに匹敵する魔力を持つのは…ひとりだけ! そうよ、あいつしかいない!)

いやいや! ここはもふもふ神獣の威信にかけて、もふもふを通すぞ!

なんだよ…俺様は久しぶりの休憩時間なんだ。仮眠くらいさせろよ、医者殺しの今の環境、知らねぇのか!?

(グダグダいわないの!そんなこというと、カナタさん、一生続き書いてくれないかもよ!?)

!? パチン! これでいいだろう、寝てくるからな。もう起こすなよ

すご…。指鳴らしただけで、本当にサクくんとユウナちゃんが現れた

あ、あれは新発売のチューチューアイチュクリーム! 食べるのだ、食べるのだ!

久しぶりだな…って、今だな。イタ公…捕まえてやるぞ…(そろりそろりと、背後から忍び足)

いけない、本題を忘れては。我はお利口神獣ぞ。ここは我慢なのだ。…よし!

うわ、サクが空振り!? あ…突然イタ公ちゃんが、壇みたいなところに向かって走って行ったわ

なんで、あんなところに小さなマイクが?

え〜、テステステス。ん…ちょっと我の声が小さいな。音に秀でた者、なんとかせよ!

え!?(なんで皆でこっち見るの?) わ、わかったわ、なんとかやってみる

おぉい、誰かおらぬのか!? 我の声を…おお、いい感じぞ。これできっと、全世界に我の声が届くのだ。では…

なななな、なに!? 今度はイタ公さん、青白く光出したんですけど!

くっ、これは神獣…玄武の、イタ公の力だ。ころなで制限されているはずなのに、まだこんな余力があるとは。このままでは、俺だけでは全員を守れない。…おい、男たち出てこい! 仕事!? んなもん後回しだ、お前達の女がどうなってもいいのか!? ひーろーなら、それぞれの女を守れ!

は!?

え!?

マツリ!?

なんだ、この光…

俺の鷹の目が利かないとは…ツグミ、いるか!?

青い目でよかった…。カノが見える!!

電気がショートしてやがる…。ヒマリが無事なら、徹夜で仕上げたあのデジタルデザインを最初からやり直してもいい!

プログラムよりイチカの方が大事だ!

お兄ちゃん、寝てないで! しーちゃんの一大事!

なんだよ、俺様は過酷環境なんだよ、少しは寝かせろよ…

我、もふもふ神獣玄武、二つ名は「ジュンパクノチンジュウ」! 『チーム白もふ』のリーダーとして、新メンバーを召喚したり! いでよ、若旦那ミズキ! そして仲居シズク!