「む……手紙ですか?それは私が取りに行くはずでは」
「え、えっと、さっき郵便受けの近くを通ったのでついでです!」
太郎太刀さまは、私の本丸の刀の中でも特に浮き世離れした存在感があります。神としての霊格が高いのでしょう。私はそんな太郎太刀さまにこんな雑用をさせるのに抵抗があって、つい彼の仕事を奪ってしまいました。
私の手には政府から送られてくるいつもの封筒。彼の仕事を奪った証明であるような気がしてしまい、ただの紙が重く感じられます。
「……主は、私がお嫌いですか?」
「そ、そんな事は無いです!」
不安に思わせてしまったでしょうか。私も他の皆さまと太郎太刀さまとで態度を変えてしまっているのは自覚しています。
「太郎太刀さまは、素敵です!」
「では、どうか私の事も次郎太刀のようにお呼び下さい」
「た、太郎、さん」
「ではなまえ、執務を手伝わせて下さい」
「ふむ……これが地上の現状ですか……」
わざわざ『地上』と言うあたり、やっぱり太郎さんは神様です。