屋根が無くても寝れます(5)

なんやかんやありながら、オプティマスに乗って移動することに。
代わる代わるラジオからオートボットの皆の声が聞こえてきて、いろいろ話していたらほとんど酔わずに到着!イエ〜イでもだるい。身体が重くて眠い。でも口ゆすぎたいし風呂入りたい。

『シエン大丈夫か?』
「ふわ、ぁ…ああっ、大丈、夫だよ」

あくびが出るわ出るわ。

『休むかい?君の体は、休息と睡眠を欲しているようだ』
「手伝う…」

目をこすりながらフラフラと立ち上がる。
そこに、

『オイルかけやがった!』
「やめてやめてやめてっ、モージョ!!ダメだろ、メッ!!」
『モージョ、メッ!!』

たしなめるアイアンハイドがおもしろい。

クスクス

『何を笑ってる…シエン』
「いや、アイアンハイドのメッ!がかわいく思えて。犬が自分の縄張りを主張するのに今みたいなのはよくあることだから、許してあげて?」

拗ねながらも、しゃがみこんで大きい身体をなるべく小さくしながら会話してくれるアイアンハイド。

『…足が潤滑油まみれだ』
「オールスパークが見つかって、みんなが無事に今回の任務が終わったら。もしよかったら洗車するよ。アイアンハイドのこと触ってもいい?」
『……いいだろう』

よかった!機嫌が少し直ったみたい。

「ありがとうね、アイちゃん」
『!!』

ガシャ!ガシャンガシャン…
あれ、怒った?

ドスドス…

「行っちゃった…」

(ちょっとからかっただけだけど、怒らせちゃったみたいだ)

『サム、まだか』

おっと、我が家の我が儘プーがじれ始めた。

「サムに私手伝っていいか聞いてくれない?」
『分かった。……良いようだ。私の手に乗ってくれ』
「ありがとう!」

いそいそとオプティマスの手に乗り、サムとミカエラのいる部屋に入る。

入った瞬間サムが慌てだす。
何言ってるか分からないがおそらく話の流れ的に、両親が部屋に入ってくるシーンのはず。

「みんな隠れて!」
『どうしたんだ?』
「サムの両親が起きて来ちゃった!バレたらまた時間かかるから一度隠れて!」

話しているうちにもう部屋に入ってきそうなサムパパ、サムママ。早っ!

(どうしよう、ぁぁ、まだ隠れてない!)

「ラチェット!電線にダイブして停電起こして!!」

ここで君に決めた!と言う某アニメの少年を思い出したが、今はそんなことはどうでもよかろうなのだ。
素直に従うラチェットはちょっと楽しそうだった。
そして映画通りの状態へ。

「ごめんね!ホントありがとう!!」

ラチェットに手を振る。
なんとかオートボット全員隠れたようだ。
サムパパ、サムママは懐中電灯を取りに行ったらしく。数分後…。
みんな仲良くお茶しましたよ。

(…どんな説明したんだろサム。)

ちょっと不安になる幸縁だった。
英語をなんとか聞き取りながら拙く会話していたのだが、今日一日は暴れ、走り、飛び降りて夜通し移動して吐いてクタクタだったため。
出された紅茶のカップを握り締めたまま寝落ちしたのだった。

(『"シエンが寝ちまったぞ"』)
(『…』)
(『どうするオプティマス』)
(『総員待機だ!』)
(『オプティマス、静かに』)
(『…すまない』)

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