すれ違う世界の果実(2)

「ちくしょう…」

幸縁は頭痛で目を覚ました。
目を開けているはずなのに何も見えない。真っ暗闇。
自分の体の周りが光っていて、すぐに夢だと気づいた。
胡座をかき座り込み、今のうちにと思考をまとめ始める。
効率よく動き、今度こそみんなを守れるように。死なせないように。

ふと、顔を上げると先程は気づかなかったが、遠くに小さく光る場所があった。

「なんだろ…」

幸縁はその場所に向かって歩き出した。
そこには幼い女の子が座り込んでいた。
幼女は一人、暗闇の中、大声で泣き叫ぶ。
助けてと言わない、助けて欲しい彼女。

しかし誰も来ない。幸縁は後ろから声をかけた。

「どうしたの?大丈夫?」

しかし、聞こえないようだ。
数分見守っていると彼女は嬉しそうに立ち上がり、幸縁には姿の見えない誰かと喋りだした。
幸縁は迎えが来たのだと思い、聞こえないだろうが声をかけた。

「よかったね」

すると“私”は言った。

「ありがとうオプティマス!!」

次の瞬間幸縁は完全に目が覚めた。
小説ページへ トップページへ