僕は安室透でスコッチだ2
僕は安室透でスコッチだ2

「本当に彼優秀なゼロなんですか!」
「もちろんよ。……あぁ、野蛮すぎていろんなところから訴えられてるわ」

「おじさんの弟子にならなくても、安室さんって十分頭いいんでしょ?」
「そんなことないよ。毛利さんは僕よりもやっぱり偉大だから」

スコッチが亡くなってから数年経ってた。そういえば、毛利小五郎の弟子設定だったと、安室は気を引き締める。探偵にカフェでのアルバイター。 安室透と呼ばれる度にあいつの姿を探すことはしない。安室透という存在を利用して出来上がったもう一人の俺。 プライベートの携帯電話に突然の着信だった。

「よ! 久しぶり!安室透(スコッチ)だけど」
「は?安室透は僕ですけど」

バーボンは、なんだこの陽気な電話は、と思案した。

(まるであいつの声と瓜二つ)

今でも鮮明に思い出せることに心の底から安堵する。

「……え、いや、まあそうなんだけど」

向こうから戸惑った声まで聞こえてくる。スコッチならこう反応するだろうな、とバーボンは懐かしんだ。

「たちの悪い冗談なんてやめてくださいよ。ベルモット」
「いやいや俺だから! 俺! 」
「うるさいな。お前は誰だ」
「スコッチで、お前と___あっ悪い切るわ」

血の繋がったたった一人の肉親で、双子だよ。 そう言い切る前に彼女が部屋に来てしまった。

スコッチが原作では死んだのに生きながらえた代償として、身体のいろいろ失っていく 最後は不死身 になってた件
&

「はぁ」

俺は死んだはずだった。あの時、特に仕掛けなんて何もしていなかった。ほのかに甘い香りが鼻腔を擽る。

「お兄さん、クッキー焼いたんですけどひとつどうですか」
「梓ちゃんありがとう。このクッキー本当美味しいな」

目が覚めると俺はなんと若返っていた! というコナン的な展開が待っているのではなく、米花町の路地裏にいた。 あれ、自分を撃ったよな??? 撃ったはずだ。 胸に一発大きいの。

「これか」

月にかざすと赤く光る宝石に目を瞬かせる。そういえば、パンドラっていう宝石設定が、お隣の世界にあったような。 永遠の命とかなんとか。

まじっく快斗の世界観とコナンでクロスオーバーしてる?? いやそんな馬鹿な。


「これってガチなやつ。 嫌だな。幻覚だろ、幻覚……」

グサッと試しにカッターで腕を刺すと、その場から治っていく。冗談だろう……?

「ちょっと櫂さん! 何してるんですか!? 危ないですよ!」
「あっいやごめん。ちょっと」

現実逃避したくて。


「生きてるだけで良かった! なのにお前が、お前が」
「安室くん。君は本当は分かってるのだろう」

何を、と言わなくても安室透は分かってた。

「認めたくなかった。 僕が、僕のせいでたった一人の双子の兄を殺したこと」
「あいつは、君のせいじゃないって言うに決まってるんです。でも僕は」
「まて、 スコッチはお前と双子……?」



「つ、伝える努力はしたぞ!?」
「あれで分かる訳ないだろう!どう贔屓に見てもオレオレ詐欺だろ!」
「あーあ、兄ちゃん悲しいなあ。 おまえに詐欺師と間違えられるなんて」




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